ァイブスター物語 18巻分(予定)連載時感想

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ファイブスター物語 感想

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変更された名称、設定
ファティマ一覧

2022年5月12日(木)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2022年6月号)

・NTの付録にZ.A.P.の全身イラストが描かれた特製クリアファイル。

・立体モデル化したZ.A.P.が公開された。
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(本編)
「第6話 アクト5-1 緋色の雫」

・ナカカラ北東部戦線。
 ウモスの青騎士を倒すフィルモア帝国GTMアルカナ・オーデル。
 駆るのはアルカナ・ナイトのイアン・ケーニヒとニオ・ハスラー。

・ウモス傭兵騎士団X-8型ほか120騎。中央にGTM集団80騎。
 東にブーレイ傭兵騎士団。約120騎。
 この北東戦区だけでベラ攻防戦の総GTM数を上回る。

・ナカカラ北西部戦線。
 GTMアルカナ・オーデルを駆るビオレート・トライトン王子とブルーノ・カンツィアン。
 カッツェーとシーゾスにいたドレンノ連邦、ウルッシ共和国軍、ダラーン騎士団、
 ハスハント東部、南部にいた三ツ星傭兵騎士団、ザームラント騎士団、
 北部のカラン・ロッサム騎士団、ロッゾ本軍、ロッゾ傭兵騎士団、バハットマ全軍が
 こっちに向けて移動して来ている。

・本陣のダイ・グと旗艦ダランスはハイランダーの後方45kmに展開中。
 南部にメヨーヨ軍、コーネラ帝国軍が合流。
 ナカカラが敵に侵攻されているのに他のミノグシア国家が動かない。
 ナカカラ王宮のディスターブ隊が出てこない。当面戦うのはフィルモアだけ。

・ナカカラ王都フィルモア本陣。旗艦ダランス艦橋。
 参謀長がブリッジに来た将官に戦況を伝える。
 3日前に北東部に侵入したウモスの傭兵騎士団、南部海上に現れたメヨーヨ軍に対し
 ナカカラはマルコンナ隊を急行させ南部には帝国騎士団を向かわせた。
 しかし本日未明ミノグシア各地に枢軸軍が一気に押し寄せてきた。
 フィルモアはこの戦場に全軍と予備戦力の帝国騎士団3個も出している。
 これはトライトンの進言で序盤に敵の数を一気に減らしそのうえで
 フィルモア本星のイクの率いるノイエ赤グループと騎士団が到着しだい全軍で追い出す、という作戦。
 到着は2日後。本星増援はGTM数800騎以上。この戦力が加われば戦は終わる。

・ナカカラ王宮。
 ラドンウェイ支隊長は何故ディスターブ隊を出さないのかと議員たちに詰められ訴える。
 いままで枢軸はフィルモア帝国がナカカラにいるから手を出してこなかった。
 しかしここに来て一気に攻めてきた。星団最強のフィルモア帝国を相手に攻め込むなど無謀なのに。
 だが先ほど枢軸とフィルモアの間に密約があるという情報を得た。
 もしフィルモアがある時点で撤退して枢軸が、又はフィルモアの全戦力が王都に流れ込んだらどうなるか。
 3日前に北にマルコンナ隊とナカカラ騎士団を送ってしまった以上、
 ディスターブ隊をこの王宮から離すわけにはいかない。

・ナカカラは旧ハスハの一方的な強権政治から離脱する準備をしていた。
 開戦時にこの国に縁のあるフィルモアの駐留を許した。
 フィルモアの影響が強くなることよりもナカカラの安泰があることで
 旧ハスハに対する戦後の優位を画策したつもりだった。
 実際はダイ・グ陛下の力があってナカカラはフィルモアの支配から逃れていた。
 しかしその陛下の力が落ちてきている。
 
 続く。
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・付録のクリアファイルに描かれたZ.A.P.の全身カラーイラスト。
 最近のNTに付くFSSの付録の中でもGTMの全身画が見れてうれしいものだった。
 線画は去年の3月号で公開されたが複雑な脚部と背面の線が入り乱れてて分かりにくかったが
 カラーになって改めて見る脚部のアンクルクレーンの異形感がすごい。

・さらにZ.A.P.の立体モデルが公開された。
 次に出るデザインズ7で詳細が分かってから立体が出ると思っていたので驚いた。
 頭頂部から伸びるヘッドバック・ハロと呼ばれる放熱ベールが複雑な形をしていて
 イラストだと形を把握するのが難しかったが立体化するとこうなるのか。
 18万4800円(税込)という値段とまともに組み立てられる気がしないので手は出せないが
 せめて実物を360度じっくり見て回りたいな。

・今月の連載から単行本18巻分になる。

・GTMバイカル~アルカナ・オーデルはGTMユーレイの重装甲型。
 MHアルカナ・サイレンにあたるがアルカナ・ナイト専用というわけではないらしい。
 全体的に四角く堅牢なイメージのデザインになっている。

・ニオ・ハスラーのファティマであるストーイは本編初登場か。
 ツバンツヒの別名ストーイ・ワーナーと名前がかぶるがスペルが違うみたい。

・APディスターブ支隊のGTMバーガ・ハリFTR(フィニトライブ)。
 頭頂部とフライヤーのデザインなどが違う。バーガ・ハリのバリエーションは多いな。

・ナカカラ防衛線戦況図の解説でブーレイ傭兵騎士団が二つ戦力を出している。
 一つは11巻で登場したMHファントム(GTMゴーゴン・ラミアス・ステンノ)を駆る
 ナイアス・ブリュンヒルデが率いるフィルモア帝国元老萌葱騎士団。
 彼女らが今回のフィルモア元老院の計画に沿って動くと思われる。

・4月号で次期法王と言われたミューズ・ヴァン・レイバッグがすでに新法王になっている。
 もうヒッター子爵の正体に気付いているのだろうか。

・APディスターブ支隊長ランドウェイは12巻でアルルと会った人物か。
 軍人というより政治家であり以前から強権政治の旧ハスハから離脱を考えていたようだ。
 旧ハスハはコレット王の孫ムグミカが詩女になったおかげでまとめ上げられたもの。
 詩女を政治利用するコレットに不満を持つ国は多く
 コレット王と詩女ムグミカが亡くなった途端、国がバラバラになるのは自明であった。

・フィルモアとバハットマ・枢軸軍との密約がランドウェイの耳に入っているのはダイ・グからだろうか?
 フィルモアを信用できない状況でディスターブ隊を王宮から離すのはまずいと判断したようだ。
 だが今のままだとナカカラ王国の危機にフィルモア帝国に戦わせて王宮にこもる騎士団と
 ナカカラ国民の支持が離れそうだが何かしら戦況に動きがあるんだろう。

2022年6月12日(日)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2022年7月号)

・扉はGTMコクピットの解説。
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(本編)
「第6話 アクト5-1 緋色の雫」

・ナカカラ王都北部 最終防衛ライン。
 ナカカラ北部ではフィルモアの猛烈な反撃が始まったが
 帝騎ナキメーカと12騎のユーレイは本陣を守るために残された。
 コクピットでダイ・グの言葉を思い出すクリスティン・V。

・3年前(誤植?32年前)、シャルデファー。
 ダイ・グはクリスティンと茄里、アラン・リーの3人に言葉を残す。
 元老や議会と違いダイ・グはナカカラを暴力で支配するつもりはない。
 かつてフィルモア領土だったナカカラを初代皇帝が手を引きボォス星は独立した。
 それからフィルモアはナカカラやラーンを他国の侵略から守ってきた。
 フィルモア帝国の人々の未来のためにナカカラとの固い友情の想いを残したいという。

・ナカカラ南部戦線。
 メヨーヨ朝廷GTMホウライがフィルモア帝国GTMユーレイを押している。
 さらにコーネラ帝国GTMデモールがホウライと連携してフィルモアの壁を崩そうとしていた。
 指揮するのはコーネラ帝国騎士団長マヨール・レーベンハイト。

・南部でフィルモアが後退する報告を聞いて楽しそうなクラーケンベール・メヨーヨ大帝。
 大帝は前線に出ないという。今回の参戦はメヨーヨ軍としてではない。
 連合軍の一角として付き合いで2個大隊を傭兵として貸しただけ。
 フィルモア本星から大戦力が到着すればそこまで。短期決戦にしては無謀。
 大帝は裏で陰謀の匂いがするという。この戦で得をするのは敵か?味方か?
 
 続く。
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・GTMコクピット解説。
 映画「花の詩女」で映ったコクピットはホルダ13型「ライルンレー・ライン」のものだったか。
 GTMのデザインは劇中で出ていないけど。

・クリスティンの駆るGTMナキメーカはレーダー王が使っていた時は旧時代から続くメロウラ、
 クリスティンが使うと泣き叫ぶ音がするのでスクリーマー(泣き声)、
 ナキメーカ(泣き女)と呼ばれるようになったという。
 ホルダ19型の名前が設定で安定しなかったがこういう経緯になったようだ。
 元々GTMは女性の金切り声みたいな駆動音を出すのだがより悲愴な音なのだろうか。

・シャルデファーのダイ・グとの話は3年前とあるが単純に間違いかな。
 服装からして16巻のラキシス達と別れた後の会話なら3037年の32年前のはずだ。

・ダイグは元老と違ってナカカラを強引に支配することは考えていないという。
 かつてナカカラはフィルモアの領土だったという事実を
 元老としては領土を取り返すという大義に利用したいが
 ダイ・グは固い友情関係として残したいようだ。
 「お互い流れる血を減らしましょう」という初代皇帝と詩女の誓いは
 単純ながら国家間で陰謀渦巻く世界では難しいものだ。
 ダイ・グとしては自分の死は受け入れられてもそれを元老の陰謀によって
 ナカカラ支配の大義に利用にされるのは許せないだろう。
 ダイ・グは果たしてナカカラのためにどう立ち回れるのか。

・クリスティンに君を決して死なせやしないというダイ・グ。
 剣聖慧茄から譲り受けた初代皇帝サイレンの母リン皇后の耳飾りを
 彼女に渡し間接的に想いを告げていたが今回直接クリスティンに想いを告げた。
 それは自分の死期を悟ったが故の悲しい告白になってしまうのか。

・アラン・リーもまた血を残しダイ・グの想いと言葉は未来のコーラス6世と共に
 星団を解放するケンタウリ卿へと継がれていくのだろうか?

・枢軸軍のトップの一人である大帝もフィルモア元老とバハットマとの密約は知らないんだな。
 大帝はメヨーヨ軍としてではなく傭兵として貸しただけだという。
 単純に今回の戦いがきな臭くて乗り気ではないというのもあるのだろうが
 13巻で大帝はワスチャ(A.K.D.)とジーク(フィルモア帝国)とでケンカをしない「友好締結」を
 冗談交じりで結んだことが少しは理由にあっただろうか?
 今月号でも大帝は律儀に首にワスチャから貰った「ネギうどんギュービーさん」を付けている。

・陰謀にまみれ暴力による支配を嫌うダイ・グと領土拡大や陰謀など関係なく
 ただ面白い戦争をしたい大帝は対比して描かれているように思える。

2022年7月9日(土)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2022年8月号)

・扉絵は薔薇の剣聖マドラ・モイライとその解説。

・先月号の回想シーンの3年前はやはり32年前の間違いだった。
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(本編)
「第6話 アクト5-1 緋色の雫」

・バハットマ本陣。
 ジィッドの銀月騎士団とアーリィの黒豹騎士団は後方で待機。
 ジィッドは先陣を切りたかったがデムザンバラの調子が悪い。
 王都攻めとフィルモア本陣は国家の枠のない騎士団がやる。
 この進軍はナカカラ北部が取れればいい。

・フィルモア本陣。
 ミヤザ官房長官は元老からこの戦いの作戦を伝えられていた。
 ディスターブ隊は元老が流した情報によって王都から動けない。
 この戦争はフィルモアだけが多大な犠牲を出す。
 ミヤザは協定があるとはいえフィルモア相手に枢軸がそこまで戦うのかと問うが
 ティルバーは枢軸の中に手駒のナイアスと元老のもえぎ騎士団、
 さらに元老が雇った大軍が混ざっているという。

・フィルモアが撤退すればナカカラの民は皇帝に見捨てられたと思うだろう。
 元老院はナカカラに思いをよせる陛下に二つの道を提示した。
 撤退し本国の大戦力を用いてナカカラを占領し新領土にするか、
 ナカカラにその命を捧げるか。
 どちらを選んでもナカカラはフィルモアの領土となる。

・軍集団戦で混乱するケーニヒの前にブーレイ型オデオン50騎が出てくる。
 さらにナイアスが駆るGTM「ラミアス・Isi~ステンノ」が現れる。

・ギーレル王国。
 新法王になったレイバックは何故ナカカラに騎士団を送らないのかと
 ノンナ・ストラウス政神官長に問う。
 クバルカン法国はギーレル、ナオスと安保条約を結んだので
 ナカカラに介入すればギーレルがナカカラに組したと枢軸がギーレルに侵攻する口実を与える。

・この大戦争でミノグシア各国は膨大な戦費を必要とした。
 その戦費は国債として買ってもらうのだがその巨額な国債を買いこむのは中央銀行だ。
 多くの国家は借金を中央銀行に返せず利息だけ払い続ける。

・ノンナは言う。戦争において軍や武力は小道具にすぎない。
 戦争を起こす目的は相手国を徹底的に借金まみれにして支配することだ。
 バハットマと枢軸各国は戦費をユーコン財団が引き受けている。
 フィルモアはフィルモア中央銀行。仕切るのは元老院。
 そして天照家。天照家そのものが巨大な中央銀行。
 A.K.D.の中央銀行に手を出したものはすべて抹消される。

・クバルカンは内密に戦費に悩む枢軸各国の国債を買って後押ししてきた。
 ギーレルに戦時国債を発行させるためにジャスタカークと組んで最初にギーレルを襲わせた。
 もうギーレルはクバルカンへの借金で首が回らず言いなり。
 騎士国家のクバルカンが大国として君臨できるのは
 過去多くの国から利益を吸い上げ生かさず殺さずしてきたから。
 ノンナはルーン中央銀行を支配してきたストラウス家の人間。
 ミューズだけは徳のある騎士で法王であってくれとノンナは願う。
 
 続く。
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・薔薇の剣聖マドラの解説。
 もうGTMに乗ることはないというが11巻冒頭のMHファントムのマドラ騎は変更されるかな。

・デムザンバラの調子が悪いのをニナリスのせいにするジィッド。
 ニナリスが出力を落とした理由を知ってるデコースなんかが言ってあげたらと思ったが
 ジィッドのプライドが傷つくし他人のファティマのためにそこまでしないか。

・21年2月号でアーリィはカステポー辺りにヨーンを探しにいっていたが戦場に戻っている。
 彼女の今後の行動が魔導大戦終結のきっかけになると言われているがまだ先の話か?

・ランドウェイに密約の情報を流したのはダイ・グかと思っていたが元老側が流した情報だった。
 ディスターブ隊が王都から動けずフィルモアだけに犠牲を出させる必要があったようだ。
 ダイ・グは元老の提示する二つの選択以外の道をどう導き出すのだろうか?

・ブーレイ型オデオンはMH「ブーレイ・スプートニク」なので2、3巻に出てきたMHに相当するかな。
 頭部が横幅に広いデザインをしている。

・ナイアス・ブリュンヒルデが駆るGTM「ラミアス・Isi~ステンノ」。
 14巻で登場したナオの駆るGTM「ハロ・ガロ~ラミアス・エリュアレ」と同型騎。
 同じフレームなのだろうが装甲デザインが異なり印象はかなり違う。
 「メドゥーサ」はマドラと慧茄が1騎を使い分けてると思ったが実は2騎あり
 マドラがミラージュになったことでフィルモアに返却され現在イクが使っている。

・ナイアスのファティマ・ジゼルもマスターの服の趣味に合わせてかゴスロリっぽいデザインに。
 ナイアスはフィルモア元老の陰謀まみれた戦に騎士に理想を求めるヨーンを思い出していたが
 元老に叩きこまれた汚くずるく卑怯でも勝つということに迷いはなさそうだ。

・クバルカンも裏で色々やっているとは思ったが戦時国債の話になるとは思わなかった。
 12巻でジャスタカーク公国がハスハ南部を襲いクバルカン法国のノンナが介入する。
 15巻でギーレル王国のクバルカン介入はジャスタカークとの出来レースと噂されていたが
 今回のノンナの台詞で事実だと確定した。
 ノンナは国の汚れ役を引き受けてミューズには綺麗なままでいてほしいのだろう。
 そのミューズは法王になれたが今のままでは綺麗なお飾り扱いなので
 3話の主人公を務めた者としては清濁併せ呑んで決断できる法王になってほしい。

2022年8月11日(木)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2022年9月号)

・扉絵は宇宙用GTMバーガ・ハリ ダンダグラーダの線画と解説。
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(本編)
「第6話 アクト5-1 緋色の雫」

・三党国家ガマッシャーン共和国 国会。
 この30年でGTMエクペラハを300騎増産したのになぜナカカラの進軍に加わらないのかと
 軍や議員に非難されるレイスル三党首。
 ナオは今回の進軍はおそらくフィルモアの思惑が絡んでいて負ける。
 そしてこの戦いの終わりにレイスル騎士団全軍をバハットマに進攻させ
 ハツーダン大陸すべてをガマッシャーンの領土とするという。
 その時点でボスヤスフォートが生きているならナオが殺すと。
 進軍と同時にミノグシア連合に加入を打診する。
 ガマッシャーンが進攻連合軍に加わったのはバッハトマとの間のハプハミトン公国が
 バハットマに屈し開戦時に矛先をガマッシャーンに向けさせないため。

・剣聖カイエンがボスヤスフォートに勝てなかったのは
 超帝國時代のオペラ制御が残っていたためとオージェが言っていた。
 転化してきたナオにはその心配はない。
 はるかな昔、フィルモア初代皇帝サイレンと詩女ラーンが交わした約束、
 今のダイ・グ陛下にその理想を受け継いでいると確信できればフィルモア皇帝に協力する。
 ガッマシャーンもハツーダン大陸もカラミティやフィルモアの人々の受け皿となる。
 ナオはまず旧超帝國東部ハツーダンに向かい各国、昔の友人に会いにいくという。

・ナカカラ北部と王都の間にギーレル国境から識別不明の船団が侵入。
 GTMを投下させ片方は本陣または王都へのルートに入る。

・ティルバー女王は自分が立てた作戦をミヤザに伝える。
 ナイアスのいる東側はアルカナ・ナイトの分断。
 その間に元老の雇ったブーレイがギーレル領から一気に南下。
 国境通過はギーレルにもクバルカンにも黙認して頂く手筈。
 北に待機するロッゾとウモス両軍も同時に動きアルカナは戻るに戻れない。
 ミヤザはダイ・グに本陣に撤退か一時後退を進言する。

 最終防衛ラインを守るクリスティン・Vが率いるハイランダー隊はブーレイと会敵。
 ハイランダー隊は帝騎ナキメーカとユーレイ12騎。
 ブーレイ傭兵騎士団はロウカン4騎、オデオン20騎、後方に24騎。
 二つに分かれ本陣に向かった後方の集団が止まりハイランダー隊が包囲される。

・ブルーノのファティマ・パラーシャはケーニヒにブーレイの説明をする。
 ケーニヒの前にいる以前フィルモア騎士団と戦闘になったブーレイが「オデオン」。
 ウモス軍が雇ってイースト・ハスハで戦っていたブーレイが「ラムアド」。
 そしてハイランダーの前にいるのが「ロウカン」。ブーレイの中でも精鋭の騎士が駆るGTM。
 かつてフィルモアのブルーノ達がコーラス王朝を襲った時に駆った七色のGTM。
 朱のブーレイを見て相手を見抜くブルーノ。
 元氷グループの指揮官。ドリュー・ゼレ少将。ファティマはヨーキ。

 続く。
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・現在単行本17巻制作中で表紙カバー以外出来上がっていて年内には出したいらしい。
 以前17巻より早くデザインズ7を出すと言っていたが大物が多すぎて制作が止まっているようだ。

・宇宙用GTMバーガ・ハリ ダンダグラーダは背面の輻射フライヤーがよく見える絵になっている。
 宇宙空間では大気に排熱ができないので電磁波に変換して放出している。
 頭部と腕、輻射フライヤー以外は通常のバーガ・ハリとデザインは一緒。

・なんとナオ・リンドー党首は戦いに終わりが見えたらバハットマに進攻する気らしい。
 現在ガマッシャーン共和国は進攻連合軍(枢軸軍)に加わっているが
 進軍と同時にミノグシア連合に加わると。
 さらにボスヤスフォートをナオが直接殺すつもりのようだ。
 11巻でボスヤスフォートはただの剣聖ならば一瞬で首を跳ねられると言っていた。
 転化してきたナオやオージェ達はトホホな力しか出せないと言っていたが
 それは超帝國剣聖レベルから剣聖レベルに力が落ちてしまったということか?
 マドラも剣聖以上の力が今はありそうだしログナーもオージェを警戒していた。
 いまだ超帝國剣聖の転化とその力について詳しい説明がないので解説が欲しいところだ。

・ガマッシャーンの他の党首たちはナオが数千年にわたり多くの国家の興亡を見てきたことを
 理解しているようでナオの正体を分かっているということだろうか。

・令令謝は腹黒く恐ろしいというヒュートランのマスターを警戒している。
 おそらくワスチャは難しいことを考えずに起こした行動が戦争の終結に繋がるのだろう。

・ダイ・グ陛下が初代サイレンの理想を受け継いでいるなら協力するというナオ。
 ガマッシャーンもカラミティ星の人々の受け皿となろうとかなり大きな事を言っている。

・旧超帝国東部ハツーダンはガマッシャーン共和国とメヨーヨ朝廷の間にあるが
 マグマ・バイブレーションというかつて超帝國の巨大都市があった場所に
 セントリーが力を放ったと思われる大きな跡がある。
 ナオはここに超帝國の残した何かがあって回収するつもりだろうか。
 昔の友人とは転化した超帝國剣聖たちのことで会いにいくのかな。

・ギーレル領からブーレイ傭兵騎士団が侵入する。
 戦ってるフィルモア騎士からすれば同じ陣営のクバルカン法国が侵入を見逃して
 何をやってるのかと怒るがそうさせているのはフィルモア元老院だ。

・パラーシャがGTMブーレイについて解説してくれた。
 デザインズ6に載っていた新旧名称対応表と異なってきている。
 ブーレイ「オデオン」は以前フィルモア騎士団と戦ったというので11巻でナイアスが
 MHファントムを率いて登場し12巻でヨーンが見ていたMH「ブーレイ・ボストーク」か。
 ブーレイ「ラムアド」はウモス国が雇ったもので対応MHはなく
 今回新登場したブーレイ「ロウカン(琅玕)」がかつてブルーノが
 コーラス戦で駆った「虹のブーレイ」のことなのでMH「ブーレイ・スプートニク」だろう。
 朱のブーレイを見ただけでブルーノは相手の騎士がわかったようだが
 氷グループはフィルモア帝国の少年少女で構成された元老院暗殺騎士団。
 15巻ではアラン・リーがリーダーだったがその前任者だろうか?
 ファティマ・ヨーキはファクトリー時代のバランシェ・ファティマだ。

・これでハイランダー隊がブーレイ傭兵騎士団に包囲されクリスはピンチになるが
 クリスを決して死なせやしないと言ったダイ・グは果たしてどう動くのか?

2022年9月10日(土)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2022年10月号)

・扉絵はブーレイ傭兵騎士団GTMロウカンの線画と解説。

・付録のB2ポスターで1/24ダッカスが掲載。
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(本編)
「第6話 アクト5-1 緋色の雫」

・ブルーノはクリスにブーレイ・ロウカンに元フィルモア騎士がいるから気をつけろという。
 数騎が連環波状攻撃を仕掛けてきたら受けずにさけろと忠告。

・GTMブーレイ・ロウカンに乗りハイランダーの戦いを眺めるドリュー・ゼレ将軍。
 ファティマ・ヨーキに母船に増援を追加注文させる。
 防衛ライン後方にGTMバヤデルカ18騎増援。
 ハイランダー隊のユーレイが次々と潰される。
 アルカナ騎士たちはクリスに後退・脱出を指示するが彼女は引く様子がない。

・ダイ・グは自分が本陣にいるかぎりクリスが死ぬまで絶対に引かないと知っている。
 そして自分がナカカラの王都を見捨てて逃げることはないとクリスは知っている。
 ダイ・グは参謀長に自分のGTMダス・ゴーストをクリスのところへ射ち出せと命令する。
 その命令にミヤザ官房長官はここは本陣が到着するまで一時撤退だと反対する。

・ダイ・グは元老の作戦を見抜く。
 ハイランダーのクリスが王都を守るために最後まで戦い犠牲になれば、
 ナカカラがフィルモア騎士を見殺しにしたと帝国民はナカカラの武力制圧に納得する。
 こちらに向かっている本軍はナカカラを制圧するための戦力だと。

・ミヤザはダイ・グを必死に説得しようとする。
 ダイ・グがクリスのために騎士の力を使い亡くなれば
 陛下の望みであるナカカラとの永久の友好も露と消える。
 凶状もちのクリスティンがここで戦死すれば皇帝を守り抜いた英雄になれると。

・そこにダイ・グのファティマ・チャンダナが現れがんばると言う。

・ダイ・グはあえて元老の思惑に乗る。そのうえで皇帝としてやるべきことが残っているという。
 それでもミヤザは必死に出撃しようとするダイ・グを止めるが
 ダイ・グはミヤザによく今まで余とクリスを守っていてくれたと感謝の言葉を残す。
 ミヤザはその言葉でへたりこみダイ・グはクリスの元に向かう。

 続く。
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・ブーレイ傭兵騎士団M103型GTMロウカン。
 単行本2、3巻で登場したMHブーレイに当たり9騎の定数がある。
 2989年のコーラス戦では7騎参加。色は紫紺、紺、黄、翠、茶、橙、赤。
 3069年のナカカラ攻防戦では4騎参加。色は紫紺、翠、茶、朱。
 コーラス戦で破壊された5騎は3巻でギラが言ったようにバーガ・ハリ(Aトール)で作り直された。

・アラン・リーによると氷グループは現在解散しもう存在していない。
 フィルモアの皇子であるジークの暗殺失敗でなかったことにされたか。

・今回登場したドリュー・ゼレ将軍はコーラス戦では参加していないがハグーダ城の宴会にいたようだ。
 2巻の宴会シーンを見ると「朱」の文字が書かれた服を着ている人物が彼かな。
 パートナーであるファティマ・ヨーキも初登場。
 ファクトリー時代のバランシェ・ファティマは歴史上の女性の名前がついてる。
 サロメ、(クレオ)パトラ、ヨーキ(楊貴妃)、残りはナゴン(清少納言)か?

・ハイランダー隊は帝騎ナキメーカとユーレイ12騎。
 相手はブーレイ24騎、後方に24騎、さらに増援でバヤデルカ18騎が投入された。
 さすがに数に圧倒されユーレイが8騎潰されて残り4騎にまでなってしまった。
 ハイランダー隊は包囲されこのままではクリスの命は絶望的だろう。

・これ以上マスターが騎士として戦えば病気が進行して死ぬとわかっていても
 マスターの意思を尊重し共に戦いに挑もうとする健気なチャンダナが美しい。

・ミヤザは今までダイ・グとクリスを守ってくれていた?
 今回ミヤザがダイ・グや周りに嫌われてでも絶対に死なせまいとする様に感動してしまった。
 まるで主人公を絶望的な戦場に行かせまいと止めるヒロインのようだ。

・ミヤザ官房長官の心の移ろいを想像してみる。
 11巻の3030年の皇帝になりたてのダイ・グに対して辛辣な言動をしていた頃は
 血統の順番で決まった程度の若造とでも本気で思っていたのかもしれない。
 13巻では元老会議開催を任されるが平民出身のミヤザは王家との壁を感じつつも
 アドー王に長官殿なんて呼ばれて浮かれていたがクリスがレーダー王家の養女となったことで
 元老とレーダー王家と板挟みになり中間管理職として苦労しているように見えた。
 16巻を読み返すと文句を言いつつダイ・グとクリスをシャルデファーで二人っきりにさせていたり、
 自分も取り替えの効く官房長官で終わりたくないと自らも所詮は元老の駒だと自覚し
 死んでもすぐ代わりの皇帝が見つかるダイ・グと重ねるように語っている。
 12巻でアルカナ騎士たちがダイ・グが皇帝として日々成長していると評価していたように
 3069年までの間にミヤザは影から醜い策謀をめぐらす貴族主義の元老と比べて
 自ら戦場で指揮し純粋な願いを持って行動するダイ・グに尊敬の念を抱くようになったのかもしれない。

・13巻でバシル・バルバロッサ大王がクリスをダイ・グの心を奪い帝国を滅ぼそうとする魔女だと
 大袈裟に罵っていたが今回のような事を予見していたのだろうか?

・ダイ・グが助けにいってクリスが生き残ることは歴史的に確定しているが
 ただ代わりにダイ・グが死にましたでは元老の思惑通りになってしまう。
 元老が流した情報のせいでフィルモアを疑いナカカラ王都に引きこもっているディスターブ隊だが
 ダイ・グが戦場に出てくるとなれば彼にほれ込んだランドウェイ支隊長が動いてくれるか?

・来月はダイ・グの駆るGTMダス・ゴーストが見れるかも。

2022年10月8日(土)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2022年11月号)

・扉は枢軸軍の主な国家主席たちの解説。
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(本編)
「第6話 アクト5-1 緋色の雫」

・ミヤザ官房長官は出撃するダイ・グを援護するため弾幕を張るように言うが
 参謀長は敵GTMの攻撃圏内に入って的確な援護が必要だという。
 皇帝陛下と共に戦えるは最大の名誉。あとは軍人にお任せあれとミヤザに言う。

・皇帝陛下が出撃するということで第1艦隊は防衛ラインに突撃。
 第2艦隊と輸送艦隊は北部のアルカナ部隊とフィルモア騎士団を回収、移動させる。

・ダイ・グのGTMサイロ着地の援護のため艦載機を全機出撃。
 全ロボット戦闘機は管制AFが制御する。

・旗艦ダランスは突撃装甲形態「シワルベ」に移行、突撃する。
 ハイランダーの右500mにGTMダス・ゴーストを射ち出す。

・クリスらハイランダー隊だけで敵GTM26騎を潰し残りは22騎。
 しかし後方から増援が接近中。敵GTMは40騎以上に。
 GTMの剣も残り1本だが一歩も引く気はないクリスとそれに従うファティマ町。

・町はクリスのところに本陣の艦隊が前進し戦闘機が来ると告げる。
 戦艦の艦砲射撃と戦闘機が次々と敵GTMを攻撃していく。
 対電波放射源艦からオーロラビームを放射。
 オーロラフィールド(人工磁気嵐)が戦場全域に生成される。
 急降下電撃機が大気圏外より降下。
 電撃機をGTMロウカンは落としていくがオーロラビームの障害で撃ち漏らす。
 GTMサイロ着弾。同時に超原子生成弾(アトミックバーサ)が投下され空中起爆。
 戦場の全GTMの眼球システムを1秒間パニックにする。

・チャンダナはモニターが回復しないうちに大体(勘)で敵GTMの場所を
 マスターに指示しブーレイ・オデオン3騎とブーレイ・ロウカン(翠)1騎を撃破。

・クリスの目の前にダイ・グが駆るGTMダス・ゴーストが現れる。

 続く。
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・枢軸軍の主な国家主席たち。

・ウモス国のムックル総統は領土拡大とカーマントー星の実効支配と
 国益のためなら他国の非難など気にせず行動している。
 おかげでレスターが退団しオリバー・メルシュは不信感を募らせている。
 ムックルの孫が騎士でパートナーにバランシェ・ファティマ「蘭丸」をもつらしい。

・ロッゾ帝国の皇帝はハスハの弱体化が国益になるから枢軸軍に参加したが
 同じカラミティ星のフィルモアとクバルカンとあえて戦う気はないようで
 場合によっては中立の立場を取ることもあり得るという。

・メヨーヨ大帝は傭兵国家としての実績作りで参加しているようだ。そこに正義はない。
 ただしメヨーヨ軍に支配された地域は戦前と変わらない生活が送れているようで
 同じボォス星の民としての筋を通しているらしい。

・ガマッシャーン共和国のレイスル党首は同じハツーダン大陸の
 バハットマから国家を守るために枢軸軍として参加している。
 なので最終的にはバハットマを排除しハツーダン大陸の秩序を作ることが目標。
 超帝國剣聖デュオ・クルマルスの知識と経験をもつが
 そんな謎の多いナオよりも令令謝の方が謎があるらしい?

・参謀長ら軍人たちはミヤザに対して不信感を抱いてる様子だったが
 先月号のダイ・グの発言のおかげで態度が改まったようだ。

・皇帝旗艦ダランスが突撃装甲形態シワルベに変形。
 映画「花の詩女」でも登場した形態になる。
 「ハイランダーの右500mに射ち出せ!」という台詞は
 映画のトリハロンの台詞「セイラーの左500mに射ち出せ!」を彷彿とさせる。

・50騎近い敵GTMの中にGTMサイロを射ち出したらすぐに墜とされてしまうが
 そうさせないために艦砲射撃と戦闘機、オーロラビームと
 フィルモア軍人たちがなんとしてでもクリスのいる戦場に
 ダイ・グとGTMを送り届けようとする強い意志を感じて燃える展開だった。

・ブルーノのコーラス戦で失った腕はギラとヤーボが付け直してくれたもの。
 3巻読み直したらスペアが無くてボォス人の肌の色になったと書いてある。

・ダイ・グが駆るGTMダス・ゴースト。
 ホルダ23型の皇帝騎だというのでMHプロミネンスに相当するものだろう。
 最初はディー・ウィリーズと記載されていたがメロウラと同じように名前が変わったのかな?
 クワガタの角を彷彿とさせるプロミネンスの特徴を引き継いでいるようなデザインだ。

・10年前に公開された映画「花の詩女」がいまだにソフト化、配信してないのは驚きだが
 11月にリバイバル上映されるということで今の連載の内容とリンクしてそうだし
 久しぶりに観に行くかね。

2022年11月11日(金)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2022年12月号)

・立体モデル化された「帝騎マグナパレス」が写真で紹介。

・扉絵はフィルモア帝国皇帝騎ダス・ゴーストの線画と解説。
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(本編)
「第6話 アクト5-1 緋色の雫」

・GTMダス・ゴーストを駆ってクリスの前に現れるダイ・グ。
 ダイ・グが皇帝になる重圧に耐えきれずにいた頃、バキン・ラカン王都で
 帝国に身をささげる決断をした幼いクリスを見てから彼女を守ると誓った。

・4騎のブーレイが一瞬でつぶされて2騎のハイランダーの連携を警戒するドリュー・ゼレ。

・ダイ・グはフィルモア皇帝の最後の仕事として自分の言葉を
 すべての星団民に伝えるようチャンダナに命令する。
 フィルモア皇帝の勅命として星団全ての通信ネットワークへの強制介入を許可する。

・チャンダナは全世界の通信乗っ取りという星団史に残る大犯罪を始める。
 クリスの町や戦場のフィルモアAFも手伝うがそれでも足りない。
 チャンダナは全星団に散らばるバランス、バランシェ・ファティマに
 星団中の通信すべての乗っ取りを手伝ってもらう。

・カラミティ星のバランシェ・ファティマたち。
 フィルモア帝国のオデット、クバルカン法国の静、ジャスタカーク公国のトキ(時)、
 ロッゾ帝国のマドリガル・オペレッタ、ウモス国のオーキッド(蘭丸)、

・ボォス星のバランス、バランシェ・ファティマたち。
 イースト・ハスハのソナー、デルタベルン、
 ミノグシア連合のマキシマム・カイエン、ザ・S.S.L.、スパリチューダ、ビューリー、ティスホーン、
 聖宮ラーンのカナハ、ダイモン(大門)、
 ナカカラ北部戦線のジゼル、南部戦線のアンドロメーダ、ロンドヘアライン、ムーンチャイルド、
 ギーレル王朝のラピス(瑠璃)、
 ナカカラ中部のダイ・グたちと敵対するドリュー・ゼレの妖姫(ヨーキ)までもが
 皇帝の言葉を伝えるための全世界の通信の乗っ取りを手伝う。

・チャンダナはボォス星にひとりシカトしてる奴がいるがヒュートランに任せる。
 アドラー星の姉妹は少ないのでオーロラとメガエラに何とかしろという。

 続く。
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・立体モデル化された「帝騎マグナパレス」。
 映画「ゴティックメード」がリバイバル上映されたTOHOシネマズ池袋で展示されていたので見てきた。
 黄金に輝く装甲と頭部後方に伸びる赤色のベンダー・ウィグの
 複雑なデザインが見事に立体化されていて圧倒された。
 お金も組み立てられる技術もないので心で拝みつつ目に焼き付けて帰った。

・フィルモア帝国皇帝騎ダス・ゴースト。
 ドナウ帝国が建造した4騎の皇帝騎の一つ。ホルダ23型ディー・ウィリーズともいう。
 1騎目が「ディー・カイゼリン」、2騎目が「ディー・メロウラ」(現ナキメーカ)、
 3騎目が「プリンシパル・ボリショイ・グーガント」(現ダス・カイザース)、
 4騎目がこの「ディー・ウィリーズ」(現ダス・ゴースト)。
 なんと映画「花の詩女」の時シワルベ内にルドルフ・サヤステ騎として待機していたという。
 クワガタの顎ような頭部とガット・ストッパーと呼ばれる両腕のフライヤーが特徴のデザイン。
 このGTMを駆るファティマはカイゼリン・スーツを着込むことになるが
 デプレのコンコードのカイゼリン・スーツは最終的にザ・タワーが所有するが
 その前にマグダルから聖弟ナラリタのハスノホルテに渡されるという。

・今月はGTMの戦闘がメインで誰かが増援に来る展開かな?と思ったら
 バランス、バランシェ・ファティマ大集合で大犯罪を犯す展開で驚いた。

・ダイ・グは10巻でクリスを眺めていた頃はまだ皇帝になる重圧に耐えきれなかったようで
 ハイランダーの称号を得た幼いクリスを守るために皇帝になると誓ったという。

・チャンダナがいつのまにかフローレス・ファティマになってた。
 っていうか今回の事件を受けて貰った称号だろうか?

・チャンダナと町とフィルモアAFはマスターとフィルモア帝国皇帝の勅命なので
 星団法違反の犯罪だとしても行動せざるを得ないが
 他のバランス、バランシェ・ファティマが一緒に星団の通信を全部乗っ取るのに
 例え同じ姉妹の要請とはいえ協力してしまえるというのは
 バランシェ・ファティマがどれだけ危険な存在かわかる。
 それこそ星団のまともな識者ならバランシェ・ファティマは全部廃棄処分しろとか言いそうだが
 バランシェ・ファティマのマスターは大体大国の権力の中枢にいるのでもみ消されるだろう。

・法王になったミューズの対応はノンナにお飾り扱いされてたので意趣返しといったところか。
 ノンナはそんなミューズに勝手な行動されて怒っているようだが実は喜んでいるのか?
 他の国家元首もフィルモア帝国皇帝の命を賭けた言葉とわかった上で聞き届けるようだ。

・BF-25.オーキッド(蘭丸)が初登場。
 髪型を見ると女性型っぽいが男性型のはず。
 マスターはウモス国ムックル総統の孫メラリア・ムックル・ダンチヒ。
 ダンチヒというとオデットの前マスターのクローター・ダンチヒと近縁だろうか。

・BF-22.ソナーはハイクル・コリーナという人物をパートナーにしたようだが
 ソナーの服にミラージュマークがあるということは新しいミラージュ騎士か?

・マキシも反応してるがファティマとしての機能がなさそうなので無理なようだ。

・ミース邸にいるはずのアウクソーは反応していない?

・ザ・S.S.L.は順番がはっきりしなかったが3番目で確定したのかな。
 浮遊城で眠っているというクラヴィアはやはりニーヴの偽装名だった。

・BF-27.カナハもデザインはすでに発表されていたが本編では初登場か。
 シアン夫人の元にいたがマスターがラーン支隊長のドヌーブ・ガセットになっている。
 後に聖宮ラーンの騎士団「アイル・フェルノア」の騎士団長キャナル・アイデルマのパートナーになるらしい。

・BF-12.ダイモン(大門)はすでに登場しているがやっとはっきり描かれた。
 美少年ファティマといった感じ。

・バランシェ・エトラムル・ファティマ「ムーンチャイルド」初登場。
 マスターはミュート・ル・パイドルというメヨーヨ朝廷のホウライを駆る騎士で
 同じメヨーヨ朝廷のクライマー・パイドル天位騎士の姪らしい。

・ボォス星でシカトこいてるバランシェ・ファティマとは誰だ?
 ヒュートランに任せるというと因縁のある令令謝か?

・これで本編未登場のバランシェ・ファティマはBF-20.ハスノホルテと
 BF-24.ドアランデアスティルーテだけになったかな。

・デルタベルン星はミラージュ騎士団に沢山のバランシェ・ファティマがいるからいいとして
 アドラー星はトラン連邦やバキン・ラカン帝国に縁のあるオーロラとメガエラに任せて
 残りはジュノー星。シャーリィのエフロシューネ、アイリーン・ジョルのパトラ辺りかね。
 暴風3王女のアルセニック・バランスのファティマは現在ボォス星にいるのかな。
 二つに分かれたクーンや運命の3女神、そして天照はどう反応するのか。

 ○ファイブスター物語 ファティマ一覧
 バランシェ・ファティマのシリアルナンバーはBF-○○から始まるが
 他のバランス家のファティマと混同を避けるためか細かく細分化された。
 今回、大幅にファティマの設定が追加されたので細かいところ更新しました。
 町はまだフローレスじゃないけど後年フローレスになるファティマも(f)を付けてます。

2022年12月10日(土)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2023年1月号)

・扉絵はジョーカー太陽星団第5太陽系スタント遊星の解説。
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(本編)
「第6話 アクト5-1 緋色の雫」

・チャンダナの星団中の通信乗っ取りに協力するために
 バランス、バランシェ・ファティマたちがマスターからの許可を得ていく。

・アドラー星。
 バキンラカン帝国のオーロラ。
 トラン連邦のアルファ、メガエラ。

・ジュノー星。
 コーラス王国のパトラ、エフロシューネ、ラ・シクローン、ラ・モンスーン。
 南部ボリショイ大陸アルマ地方ではハスノホルテ。

・ボォス星。
 カステポーにラ・ユリケンヌ。
 カステポー西部A.K.D.領事館ではカレ、アグライア、アレクトー、キョウ(京)。

・第2太陽系ウエスタ 星間空域イズモアストロシティ。
 クーン、アークエンジェル、ヴィン・ティン(弁天)、サロメ、マージャ(魔邪)。

・デルタベルン星 フロートテンプル。
 パルテノ、クラカライン、タレイア、ティータ、アキレス、イカロス、ヴィッターシャッセ、
 パシテア、ザ・ニーヴ、ケーリッカク、ユーパンドラ、オーバーハイム、バクスチュアル、ダイオード、

・残り11人。

 続く。
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・スタント遊星の解説。
 恒星ナイン(無)の惑星(衛星)信(ネードル)がシステム・カリギュラの本拠地という噂があるらしい。
 不定出現太陽系?超(バスター)は異次元天体ではないかと見られている。
 15巻でマウザーが空間のひずみに捕まっていたDr.ダイアモンドが
 バスターの出現で押し出されてマーク2で拾ったと言っていたな。

・今回でバランス、バランシェ・ファティマはマスターを含め
 シリアルナンバーも整理されて確認できるかな。(一部誤植っぽいのがある)
 残り未登場のバランシェ・ファティマはドアランデアスティルーテだけだ。
 昔の設定ではバランシェ・エトラムル・ファティマにデルタベルンと他に
 ジュノー、ボオス、カラミティ、アドラーと4体いたが没になったか
 これからミースが作ったりするのかな。

・ミースのファティマは3人出てきたが未登場のパロッサ、シーオン、シェイビスは
 まだ制作前か育成途中で登場しない。

・13巻で登場したミース製作のアルファのマスターはカロリナ・リーフらしいが
 9巻に登場した若きボードの側近ナデジダ・リーフの娘だろうか?
 ボードの妻であるサーパ・ビュラードも一緒に登場していた。
 5巻でログナーがボードに電話かけた時にプールにいた女性が彼女らしい。

・先月の感想でバランシェ・ファティマが危険だと書いたがボードもその辺に突っ込んでくれた。
 ファティマの危険性が世に知れてしまう恐れがあるが
 大国の人間たちはもう戦後の立ち回りを見越して協力をしているようだ。
 しかしボードも老けた。彼が亡くなる日も近いか。

・エフロシューネはマスターであるシャーリィ・ランダースが騎士を引退したので
 コーラスのバランカ王子との娘アムーラ・バランカ王女をマスターにしたようだ。
 顔が後の子孫ロレッタ・ランダースに似てる気がする。

・パトラのマスターであるアイリーン・ジョルは元トリオ騎士団長だったが3巻で王を守れず
 騎士団を去ったがセイレイをしばけるのは彼女しかいないとトリオに戻されたようだ。

・コーラス4世は14巻の3032年の頃よりさらに成長している。
 超帝國剣聖ララファが体内に形成されてるせいかハリコンっぽい雰囲気。

・セイレイは11巻でダイ・グと通信した時は滅茶苦茶怒っていたが
 いざ対面したらいい奴でいい男だったからと協力的になっている。

・アルルがバルンガ参謀からリンドー党首と会談せよと言われている。
 ナオは9月号で昔の友人に会いにいったが剣聖マドラ経由で会いたいと取り持ってもらったか?
 アルルは懐園剣を持ち現在の詩女候補なのでナオが会う理由は多そうだが。

・今月、初登場のバランシェ・ファティマはハスノホルテ。
 マスターは聖弟ナラリタ・ダス・アダマスで恐らく去年の7月号に突如出てきた
 ダスニカ・アダマス神聖連合帝国のアダマス皇帝の弟だろう。
 兄と同じく目の瞳の部分が二つあって怖い。遺伝なのか改造なのか不明。
 彼もDr.ダイアモンドと同じくガーランドで騎士のようだ。
 アダマスのダスニカ・ファティマを作ったのは彼だろうか。
 兄やヨーグン3連邦のように破滅主義的な行動には同意できないようだが。
 彼曰くバランス家ファティマには光を超える意志の同族共鳴ができる。
 でないと星団中の通信の乗っ取りを同時になんてできない。

・バランシェ・エトラムル・ファティマのアークエンジェルが初登場。
 名前は9巻巻末のパワーバランス表に出ていたがコーネラ帝国では
 代わりにマヨールとロンドヘアラインが出てきたので没になったと思っていた。
 マスターがシャリシャン・ホーカーなのも変わっていない。

・ジャコーはダイ・グとジークと会っており同じカイエンに傷を付けられた
 「やられ3兄弟」として意気投合してたようだ。

・久しぶりのパルテノ登場とマスターのベルベット・ワイズメルがすでに産まれていて驚いた。
 超帝國騎士の血のせいか産むのにミースの協力が必要だったようだ。
 マドラは育児をクラカラインに任せてるようだがデコースは認知しているのだろうか?
 パルテノは元マスターのシャフトが死んで壊れかけていたが無事治った様子。

・バランシェ・エトラムル・ファティマのケーリッカクが初登場。
 元々ミューリー・キンキー王女のファティマであったが
 コーネラ帝国の動きを察知してエトラムル研究のためか天照に預けている。

・ユーパンドラは凄く眠そう。彼が起きるのはかなり後の話になりそう。

・リチウム・バランス・ファティマのオーバーハイムが初登場。
 マントをしているがタイフォンやダイオードのマンティック・モードとは違うかな?

・バクスチュアルはGTM戦闘モード「ザ・ブライド」の姿で登場。
 ウェディングドレス状のアシリア・セパレートで大仰なデザイン。

・バシクの隣にいるのはアルミオン・エイボス作のシシステルケスレムで初登場。
 デザインと設定はかなり昔からあったのだがやっと本編で登場した。
 マスターは天照でGTM開発用ファティマ。

・バシクの後ろのGTMはシシスが言ってる天照家最強GTM「君主の太陽蝶」だろうか。
 おそらく旧MMオージェに当たるGTM「モルフォ・ザ・スルタン」だと思われるが。
 「バックライド・リジット・フライヤー」は「オージェ・バインダー」に相当するものかな。

・アイシャはこれで18巻連続登場決定。

・今回のエピソードでダイ・グが多くの大国の王族や重要人物と接触して人望を得ていることがわかる。
 他のマスターがただ協力してくれと言ってもこれだけの協力は得られなかっただろう。
 問題は彼が星団法を犯してまで何を発言するのかだが?

・残り11人だというがまだ出ていないバランス、バランシェ・ファティマは
 BF-07.イエッタ、BF-18.レレイスホト(令令謝)、BF-21.ヒュートラン、BF-24.ドアランデアスティルーテ、
 BF-38.アウクソー、BF-43.アトロポス、BF-44.ラキシス、BF-45.クローソー、
 BF-Fa-03?.ナゴン、BF(A)-01.光のタイ・フォン、で10人。
 アウクソーの中のBF(L)-01(f).ザ・フォーカスライトを含めて11人になるという計算か?

2023年1月11日(水)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2023年2月号)

・ボークスの1/72スケール「帝騎マグナパレス」の写真が掲載。

・扉絵はフェイツ公国歴代当主 バランス家の解説。
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(本編)
「第6話 アクト5-1 緋色の雫」

・先月号に続きチャンダナの星団中の通信乗っ取りに
 バランス系列のファティマたちが協力していく。

・デルタベルン星。
 フェイツ公国バランシェ公邸ではイエッタ、ナゴン(納言)。
 ルミナス学園ではヒュートランがレレイスホト(令令謝)に通信で脅迫する。

・クラウン銀河中心渦 スターバースト。
 光のタイ・フォンが反応する。

・アドラー星。
 トラン連邦アミュラ自治区では亡くなったインタシティとアウクソー(フォーカスライト)。

・ボォス星。
 カステポー北都マグダルでアトロポスはクローソーに語りかける。

・デルタベルン星。
 ラキシスが全員完了したことを天照に告げる。
 バランス系列のファティマたちのリレーの最後は反則だが天照がやる。
 さらにすえぞうがアトロポスの代わりに手伝うという。

・この間わずか数分で星団中の通信全てが乗っ取られる。
 星団の大国のほとんどがこの乗っ取りを緊急放送だと言っている。
 フィルモア皇帝の言葉が告げられようとしている。

 続く。
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・公式アカウントにて単行本17巻が3月10日に発売決定。

・先月号でアークエンジェルとケーリッカクの番号が被っていたが誤植でケーリッカクは「BFe-03」。

・フェイツ公国歴代当主 バランス家の解説。
 フェイツ公国の領主はバランス家だけでなくアトワイト家やグリーン家なども派遣されていたようだ。
 バランシェの母アルセニックはクラウン銀河の謎やコーラス王家の「ハリコン(ララファ)血統」の
 研究に没頭していたようでその研究に必要なファティマを「ついで」に作っただけ。
 今回のバランス系列のファティマのリレーにミースのファティマが加わっているのは
 彼女がバランシェの家督だけではなくバランス血統のファティマを託された後継者だから。
 フェイツ公国は彼女の息子マキシが3100年頃バランスの名を持って当主に戻ってくる。

・ログナーにミラージュに誘われた桜子はフェイツ公国のバランス公邸で住むようだ。
 (バランシェが住んでいたアドラー星トラン連邦バストーニュのバランシェ邸とは別)

・ファクトリー時代のバランシェ・ファティマのナゴン(納言)が初登場。
 ヘッド・コンデンサは反応していないように見えるが?
 マスターはユリカ・シグ・アトワイト従親王という初登場キャラ。
 バランシェが爵位と領地を放棄したフェイツ公国の執務をしている。
 先月登場したケーリッカクを預かっている天照家シグ従親王とは彼女のことのようだ。
 GTMガーランドで騎士。ガーランドで騎士という人物も増えてきたな。
 アゲハ型GTMのトリバネル・アルスキュルとはブラフォードがぶっ壊したというのでMHオージェのことか。
 となると現在新造しているタテハ・パトラクシェとは
 後の「帝騎メガロコート」パトラクシェ・ブリンガーのことかな?

・なんとヨーキのマスター、現在ダイ・グと相対しているドリュー・ゼレは天照家の一員だという。
 元ノイエシルチス・氷グループ指揮官でシステム・カリギュラ配下の騎士だというのに。
 なんか色々あった後にミラージュ騎士の隙間のナンバーに入りそうな設定だな。

・ボォス星でシカトこいてたのはやはり令令謝のようだ。
 令令謝はマスターの超帝國剣聖の転生体であるナオよりも謎が多いらしいが果たして?
 ヒュートランが言う「あの子」とは次頁のタイ・フォンかと思ったが
 バランシェ・ファティマ的には「タイ・フォンお姉さま」とか言うだろうし違うか。
 結局今回登場しなかった「BF-24.ドアランデアスティルーテ」のことか?

・聖弟ナラリタの言うようにバランス家のファティマの意志の同族共鳴は光より速く届くというので
 クラウン銀河の中心、時の停止した空間にいるタイ・フォンにも無事届いている。

・9巻で寿命で亡くなったインタシティだが樹の下から意志が反応してるように見える。
 まあ14巻でも元マスターのハレーの前に現れたのでそういうこともあるだろう。

・去年の12月号でアウクソーが反応しなかったのはファティマとして壊れてるからかと思ったら
 そもそもミース邸にいなかったのか。しかしヘッド・コンデンサは反応していない。

・アトロポスがボブカットの髪型でファティマ・スーツを着た姿は久しぶりな気がする。
 クローソーと共に見守るだけだがすえぞうが代わりに手伝ってくれるようだ。

・クローソーの絵も出てきたがヘッド・コンデンサは反応していない。寝てるかな。

・ラキシスはアシリア・セパレートの姿で登場。
 13巻末で戦闘目的の服ではなく着る機会がないと書かれていたが無事描かれた。

・天照が言うにはダイ・グやワイプ皇子がかかった病はとある目的をもたされたタイマーだという。
 今後騎士が少なくなっていくように炎の女皇帝がかけた寿命的なものの副産物とかだろうか?

・バランス系列のファティマは現在4人がこの世にいないというがインタシティ以外誰のことだ?
 クローソーは寝てるだけだし、BF-03.バランスもバランシェの延命用ボディで娘じゃないし、
 未登場のドアランデアスティルーテか?さらに2人誰かいるのか。

・チャンダナのバランス系列ファティマの同族共鳴の力は命を懸けたもののようだ。
 この全星団通信乗っ取りの後に彼女は生き残れるのか?

2023年2月11日(土)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2023年3月号)

・扉絵は漫画「がんばれエストちゃん」で17巻の宣伝。
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(本編)
「第6話 アクト5-1 緋色の雫」

・全星団通信網の乗っ取り完了を報告するチャンダナ。
 ダイ・グは全ての星団民に向けてフィルモア皇帝として宣言する。
 フィルモアはナカカラを守る。 
 ナカカラを武力で攻め入るいかなる国家や集団も排除すると。
 ダイ・グの願いは古より続くミノグシアとフィルモアの友好。
 勅命としてフィルモア騎士たちに自分に命を預けナカカラを守れという。

・ダイ・グの最後の勅命にフィルモア騎士たちは鼓舞され
 枢軸軍をナカカラから叩きだすために前進する。

・ナカカラ王宮から出れなかったAP騎士団ディスターブ隊のランドウェイ支隊長は
 フィルモア皇帝を助けるためにバーガ・ハリFTRを全騎出撃させる。

・ナイアスは動けないはずのダイ・グが防衛ラインにいることに驚き
 元老の計画が皇帝の命までを道具にするつもりだったと察し
 アルカナ騎士に通信を繋ぎ元老の計画を明かす。
 ナイアスはブーレイに化けたもえぎ騎士団とAPマルコンナ隊に命令を変更し
 フィルモア軍と共に枢軸軍を叩くように命令する。

・ダイ・グとクリスの元にナカカラのディスターブ隊が駆けつけ突撃する。

 続く。
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・「がんばれエストちゃん」。
 1年以上前から予告されている「デザインズ7」の発売が難航しているようだ。
 昔は連載が溜まったら単行本作業のための休載をして
 キャラクターズとかで新デザインや先の展開の設定などが解説されていたりしたが
 最近は連載が毎月描かれているおかげ(?)でデザインズの方が遅れている。
 最新のデザインズ6の発売が2019年で14巻の解説で止まったままだ。
 当然漫画の連載を優先してくれて嬉しいがデザインズも早く読みたいというジレンマ。
 連載の扉では18巻分のGTMデザインも上がっているのでデザインズ8の構想もできてるんだろう。
 7に掲載予定の「GTM版ヤクト・ミラージュ」の全体デザインで時間がかかっていると予想するが?

・「バランス家ファティマでもういない4人」についてエストが言及。
 2人は「フォーカスライト」と「インタシティ」と作者が言うので確定。
 「バランス」もバランシェの延命用のボディだからノーカウント。
 アウクソーの中にいるフォーカスライトはいない判定なんだ。
 残り2人は未登場のドアランデアスティルーテか単純に未発表のバランス家ファティマがいるのか。

・17巻表紙が発表されたがアウクソーともう一人いるファティマは誰だろう?
 アウクソーの中にいるフォーカスライトを移す予定のデルタベルンか?
 本編ではデルタベルンは大きな2基のヘッドキャパシタを持つみたいだが。

・238代目フィルモア皇帝ダイ・グの言葉。
 言葉の内容自体は32年前のシャルデファーの回想で語られた通りで
 元老の言うように武力や経済でナカカラを支配するつもりはなく
 ミノグシアとフィルモアの友好、初代皇帝と詩女から始まった不戦の誓いを守るというものだった。

 問題はこの言葉が全星団の民に通信に流れた影響力がどれほどのものになるか。
 元老たちには替えが利く都合のいい皇帝のはずだったが
 星団中に皇帝が勅命として宣言したことを無視した行動はおいそれとできないだろう。

・ダイ・グの言葉にバシル・バルバロッサ大王は苦虫を噛み潰したような顔。
 剣聖慧茄と前聖帝ミマスは孫の死期とその覚悟に涙を流している。
 ワスチャの横で震えている手はジークの手か?

・カーマントー星のアンビラン鉱山で難民として働くマグタルたちにも言葉が届いている。
 ドーマ連合の弾圧が強くなっていて鉱山のリーダーたちは蜂起の時期をマグダルに相談し
 今は反抗の時ではないと言っていたがこれで状況は変わりそうだ。

・ガマッシャーン共和国のナオはフィルモア初代皇帝と詩女の約束を受け継いでいると判断したら
 フィルモア皇帝に協力すると言っていたので今回の言葉で確信しただろう。

・ナカカラ王宮のAP騎士団ディスターブ隊のランドウェイ支隊長は
 元老が流した情報のせいでナカカラを守ってくれるはずのフィルモア帝国が
 逆に攻めてくるかもしれないと疑心暗鬼になりナカカラ王宮から動けなかった。
 しかし逆にフィルモアだけが犠牲になることでフィルモアはナカカラを領土にする大義ができてしまう。
 今回のダイ・グの命を賭けた言葉で彼はフィルモア帝国の中でも
 ダイ・グとハイランダーだけは信じるに値するとディスターブ隊を出撃させる。

・ナイアスはそもそも皇帝が戦場に出てくるとは思ってなかったようで
 元老の計画が皇帝の死も想定したものだったと確信に至ると元老を裏切る。
 ナイアスからしてみればフィルモアの領土獲得のために元老が陰謀を画策して
 その命令で汚れ仕事をすること自体は受け入れていたようだが
 皇帝を道具にすることだけは帝国に忠義を尽くす騎士として許せなかったようだ。
 元老に消されるかもしれないが11巻冒頭3075年のハスハント解放戦にいるので大丈夫だ。

・今回の全星団通信網乗っ取りは本来星団法違反の大事件だが
 星団の一般人からしてみれば大国間で事前に同意があった緊急放送ということになりそう。
 ただ大国のトップたちは今後危険性の高いバランス系列ファティマを調べようとするかもしれないが
 下手なつつき方をすると星団で最も恐ろしいアマテラスが出てきそうなので難しいところだ。

・死が確定的だったクリスだがダイ・グが駆けつけ皇帝としての言葉により流れは変わった。
 フィルモアの騎士たちも士気が上がりディスターブ隊、さらに元老の計画で動いていた
 ナイアスのもえぎ騎士団とマルコンナ隊も命令を裏切りフィルモア側に付いたので
 一気に形勢は逆転し枢軸軍の引き際が早ければすぐに決着が付くと思われる。

・来月はNT表紙&巻頭特集と17巻発売なので楽しみにしてます。

2023年3月11日(土)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2023年4月号)

・NTは17巻発売記念特集ということで表紙とポスター&シールカレンダーの付録。

・扉絵はクバルカン法国人形使い「トワイス・カテリ枢機卿」の解説。
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(本編)
「第6話 アクト5-1 緋色の雫」

・ダイ・グとクリスを助けるために駆けつけたディスターブ隊が突撃する。
 ブーレイ傭兵騎士団を率いるドリュー・ゼレは即時撤退を判断。
 南部から侵攻していたメヨーヨ、コーネラも戦闘停止し後退。
 枢軸軍全戦線が後退していく。
 戦闘は終了するがダイ・グとチャンダナは眠るように意識を失う。

・聖宮ラーン。
 ダイ・グの容体を伝える報道を眺める詩女フンフトと楊貴。
 ダイ・グの言葉のおかげで元老院はおとなしくなるが
 出撃の遅れたディスターブ隊はナカカラ国民から糾弾され
 ナカカラ議会は帝国に何も言えない立場になり、いずれ帝国の支配下になるだろう。
 フンフトは赤い血で染まったフィルモア皇帝の緋色の雫をあの子に渡さなければならない。
 楊貴はセントリーの姿になり詩女たちの願いをフィルモア皇帝ダイ・グに届ける。

 「緋色の雫」 終わり。

・ジョーカー太陽星団第5太陽系スタント遊星。
 スタント内包、不定出現太陽系バスター。
 バスター第6惑星シャグジャリグリ・トウオ。
 その惑星で空を飛ぶ異形の存在。
 その存在がマスターと呼ぶのは「センチュリー・ドアランデアスティルーテ」。
 今は亡き令令謝お姉さまがみんなの声を自分に送ってきてくれた。
 かつてこの星で令令謝はカイエンとロボーターでヴィーキュルの魔王「ラドナリスリビオン」を消滅させた。
 令令謝には子供がいたと異形の存在が聞くとドアランデアスティルーテは
 今もジョーカー星団に「ゼロ・ゼロ(零零)」が令令謝の代わりにいるという。

 続く。
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・表紙絵はフィルモア皇帝ダイ・グの愛騎。GTM「ダス・ゴースト」。
 MHプロミネンスに相当するのでオレンジ系のカラーをイメージしていたが違った。
 去年の12月号の扉解説を読むと純白半透明の装甲と白銀の装甲が使われていると書いてある。

・NT巻頭特集ではフィルモア帝国皇帝ダイ・グの心の葛藤と決断、
 17巻で活躍するカイエンの血を継ぐ者たちの解説がされている。

・トワイス・カテリ枢機卿。
 BF-24.「ドアランデアスティルーテ」のマスターとして名前だけは11巻の頃から出ていた。
 「枢機卿」ということからクバルカン法国の騎士と予想されていたが「人形使い」だったとは。
 1700年代の詩女ナージュグ・カテリの実妹で幼さが残る女性騎士のようだ。
 GTM「破烈の人形」を駆りパートナーは静でミューズの後のマスターと思われる。
 3225年のスタント遊星攻防戦に参加し「消滅」するという。
 今月の扉解説と本編を見るに非常にめんどくさそうな設定の人物。

・ナカカラ攻防戦の決着。
 ダイ・グの元にディスターブ隊が100騎以上駆けつけ
 ブーレイに化けたもえぎ騎士団とマルコンナ隊も裏切り
 完全に流れが変わったのでドリュー・ゼレはすぐに撤退を判断して戦いは終わった。
 ダイ・グとチャンダナはこの戦いで一緒に亡くなるのかなと思ったが容体は安定しているようだ。
 しかし最後に駆けつけたとはいえディスターブ隊の出撃の遅れはナカカラ国民に糾弾され
 フィルモア帝国に頭が上がらなくなってしまった。

・詩女フンフトがいう「あの子」とは次代のフィルモア皇帝になるジーク・ボゥのことだろう。
 親であるショーカムとリリが平凡でおだやかな人生を送ることを望んだが
 ダイ・グの思いを受け渡さないといけない。
 タイトルの「緋色の雫」というのが形あるものなのか「思い」や「願い」なのか判断できないが。
 炎の女皇帝ナインが宿った楊貴は再びセントリー・カラットの姿になり空に飛んでいく。

・スタント遊星の不定出現太陽系バスターの惑星の話になってから頭がぶっ飛びそうになった。

・バランシェファティマ最後の登場になった「ドアランデアスティルーテ」。
 フローレス・ファティマで「世紀のドアランデアスティルーテ」の名と
 「スピリッター GjaGoruXL(クージャ・テンパラー)」という名を持つ。意味は不明。
 17巻表紙の謎のファティマは彼女だったか。背景も惑星シャグジャリグリ・トウオみたいだ。
 随分と引っ張られたがこれでバランシェファティマが全員登場した。

・チャンダナの全星団通信乗っ取りリレーに令令謝がシカトしてたのは
 彼女の正体が星団暦7777年以降に生まれるFネーム・ファティマ「ゼロ・ゼロ」だったからだ。
 令令謝本人は2770年にカイエンのパートナーとなりGTM「破烈の人形」で
 ヴィーキュルの魔王「ラドナリスリビオン」を倒したがその時に亡くなったのかな。
 カイエン達と一緒に同行していた完成したばかりの「ドアランデアスティルーテ」は
 そのまま惑星シャグジャリグリ・トウオに残ったみたいだ。
 そして数年後カイエンと令令謝のふりをした「ゼロ・ゼロ」が
 星団のバランシェの元に戻るが「ぶっ壊れファティマ」扱いになってしまったと。
 デザインズ6や連載で令令謝が謎だらけのファティマのように書かれていたがこういうことだったか。
 通信リレーの描写を見るに京とヒュートランは令令謝の正体に気付いているようだ。

・先々月号から提示された謎である「この世にいないバランス家の4人の娘たち」とは
 「フォーカスライト」と「インタシティ」、この世ではない異次元にいる「ドアランデアスティルーテ」、
 すでにヴィーキュルの魔王と戦い亡くなっていた「令令謝」の4人で合ってるかな?

・剣聖カイエンが一度詩女ジキジディに封印され詩女ボルサに覚醒されたという設定は
 いつ物語に関わるんだろうと思ってたが急に回収された。

・ヴィーキュルの魔王「ラドナリスリビオン」はNTに掲載されたデザインズで
 3225年のスタント遊星攻防戦で総進撃を指示したヴィーキュルの王の名前だ。
 過去にカイエンに倒された魔王がいるのが不思議だが
 異次元では星団暦1750年と2770年と3225年が混在してるみたいなので
 もしかしたら未来に過去の令令謝をパートナーにしたGTM「破烈の人形」を駆るカイエンが現れるかも?

・今回現れたドアランデアスティルーテをマスターと呼ぶ謎の異形の存在。
 その正体は扉で紹介されたトワイス・カテリ枢機卿か?
 後のパートナーである静に敬語で話し「どっちがマスターかわからない」とミューズが言ったというので。
 1750年にスタント遊星の不定出現太陽系バスターの調査に単騎で恒星間飛行可能な
 GTM「破烈の人形」で行き異次元で異形の存在になってしまったとか?

・次回からはヨーン・バインツェルのエピソード。
 「トラフィックス」も終焉に向かっていくと思われる。

2023年3月13日(月)

○「ファイブスター物語」17巻 感想

17巻分連載時の感想はこちら。

・16巻発売から約1年5ヶ月ぶりの新刊発売。とても良いペース。
 今回もNT誌でほぼ休載なく読めて新刊も無事発売されてよかった。

・表紙はバランシェファティマ「アウクソー」と「ドアランデアスティルーテ」(以後ドアラと呼ぶ)。
 ドアラのスーツは連載で登場した黒色と違い白色。
 背景はスタント遊星の太陽系バスターの惑星シャグジャリグリ・トウオっぽい。
 FSSの表紙絵は大体イメージイラストっぽいがドアラは過去に
 カイエンと共にスタント遊星の惑星に行っている可能性がある。
 今後アウクソーとドアラが表紙絵のように出会う場面があるのだろうか?

・登場人物と巻末のページで初出の絵はベルクト、デプレ、ヘアード、ジャコー、ヴィン・ティン、
 ソルティア、三条香、タイトネイブ、マージャ、サロメ、エフィー、ボー、シェラスタ、グスコと多い。

・連載との変更点は細かい台詞の修正、トーンの追加、
 解説文章が少し変わってるくらいで大してないかな。

・彗王丸が賽星に。
・3159・ガーメント・アシリア・スーツやガーメント・GTMスーツの細かい説明は巻末に移動。
・オロダムド・ハルがオモラルド・ハルに変更。(13巻ではオロダムル・ハルだった。)
・サンサ・ホウレがサンサ・ホルレに変更。(NT掲載のデザインズではローラ・ホルレになってた。)
・マニウの注約が連載だとタラバチの神となってたがタバラチの神に修正されてる。
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・17巻の内容は「カーマントーの灯火」がメイン。
 16巻は魔導大戦の話から神々と悪魔の話にぶっ飛んだので戸惑った読者もいるかもしれないが
 今巻はカイエンの子供たちが目覚め成長していき11巻冒頭の魔導大戦の結末、
 3075年ミノグシア解放戦に着実に向かっていく様を感じられたと思う。

・単行本を開くといきなりヤクトミラージュ・オレンジライトのGTM版、
 「ツァラトウストラ・グローサー・デトネーター(炎砲)」がオレンジカラーで現れたので驚く。
 以前にNT表紙を飾ったイラストだがその時のカラーは暗褐色だった。
 バスター砲展開時に装甲がスペクトル変化し赤色化し発光する
 という設定なのでその時のカラーだろうか。

・マキシのGTM火之姫は漫画だとわからなかったがMH暁姫と似たカラーと透明装甲を持っている。

・クラーケンベール・メヨーヨ大帝がなんと後に
 統一カステポー連合ツァ・ベール初代大統領になると明かされる。

・FSSでは初の宇宙でのロボット戦が描かれた。
 宇宙戦でもビームやミサイルはGTMの装甲やバリア、ビームにより弾かれ
 ガットブロウで直接叩き壊すというのが定石のようだ。

・オモラルド・ハルのファティマ・アリエのプラスチックスタイルは
 9巻に登場したコンコードのプラスチックスタイルとカラー以外変わらない。
 コンコードのものを雛型に旧ハスハ連合が宇宙用に採用したようだ。

・今巻時点では力や肉体が強くても幼く経験値の低いマキシよりデプレの方がまだ強い。

・中盤アドラー星に集まるビューティー・ペールと謎の勢力。
 これは魔導大戦が終わった後に戦火がアドラー星に移る7話「フル・フラジャイル」への前振り。
 さらにこれが8話でアマテラスの3159年のアドラー侵攻に繋がっていくと思われる。

・自分の作ったGTMが母国を蹂躙する様を見て衝撃を受け
 罪悪感で身分を隠し難民として働くノイス・グリオノフ。
 GTMガーランドは基本的に特定の国家に属するので国家も手放さないのだが
 ノイスは自国では傑作GTMバーガ・ハリがあり出番がないのでバハットマに渡ったようだ。
 同巻で自分の作ったGTMとファティマが色々な勢力で活躍しているのを
 楽し気に眺めているDr.ダイアモンドと対照的かもしれない。
 ファティマ・ガーランドはファティマが選んだ騎士の所属国家次第なので
 ファティマの安泰を祈るだけで自責の念に駆られることは少ないという。

・マグダルを助けた少年「アイル・フェルノア」の名前は後のアトール聖導王朝の騎士団の名前になり
 ノイスの作るGTMアトラが採用されるようで今後の展開が察せられる。

・マグダルは視力とスコーパーの力を無くしてしまったが
 相談に来た人にその時必要な助言を与えるという詩女の本来の役割をこなしていた。
 まだ反抗の時期ではないがカーマントー星の解放は近づいている。

・もう一人の詩女候補アルルがリズ・コールに預言する。
 四代目黒騎士はバントライン・ゴールと初期から決まっていたが
 これでヨーンが名前を変えて四代目黒騎士になるとかはなくなった。

・斑鳩王子とタイトネイブ姫。
 10巻巻末で初めて出会い12巻で腹を割って話し合い
 今巻ではイマラのやり方を学ぶため一緒に宇宙で戦っている。
 サリオンは天照家の女性と子を作るしか皇位継承権を残せないが
 妻として選んだのは天照家の王女ではないという。つまり?

・女魔帝ゴリリダリリハから明かされるログナーの正体。
 ログナーはクラウン銀河の中心にある数式生命体モナーク・セイクレッドだと明かされる。
 おそらくモナークの端末が星団にいるログナーでその制御装置を星団に復活させたのが
 パーティクル・プリンセス「素子姫」ことイエッタなのだろう。

・ログナーが桜子と会話する時は楽しそうだ。イエッタも認めている。
 アマテラスたちには女魔帝との会話は全スルーされてしまったし、
 AD世紀以前の超太古の歴史を語り合える仲に会えたのかもしれない。

・最後はフィルモア元老の陰謀渦巻くナカカラ防衛戦「緋色の雫」に繋がっていく。
 クリスのGTMがメロウラからナキメーカになっているがこれは名前と装甲が変わっているだけ。

2023年4月12日(水)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2023年5月号)

・扉絵は漫画「がんばれエストちゃん」と今後のエピソードの予定。
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(本編)
「第6話 アクト5-2 トラフィックス4 終わりの始まり」

・ナカカラ王国 自由都市ムンスター A.K.D.領事館。
 ヨーンはアイシャにデコースの居場所を尋ねるがはぐらかされる。

・カステポー ヴァキシティ。
 ヨーンは酒場のマスターにデコースの情報を聞くがアイシャから口止めされていた。
 街中で歩いているとバハットマ黒豹騎士団副団長アーリィ・ブラストに声をかけられる。
 アーリィをお茶に誘い情報を探るが、さすがにデコースの居場所は教えてくれない。

・それを傍から眺めていた泉興京巴は退屈しているデコースにヨーンの情報を教える。

・ヨーンはアーリィから毎日くるメールに辟易していたところ
 今までと違うメールが届く。

・メールの場所に行くと、そこには車から降りるデコースとエストの姿があった。

 続く。
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・漫画「がんばれエストちゃん」で「ドアランデアスティルーテ」にインタビュー。
 先月登場した謎の存在が「スピリッター」なのか。
 その「スピリッター」の個別の名前が「クージャ・テンパラー」「雪弁(ホワイトテンパラー)」
 「青印(ブルーパネル)」「緑台(グリーンシールド)」「灰群(グレーポジション)」なのかな?

・第6話の残りのエピソードがまとめられたが「44分間の奇蹟」で魔導大戦が終わると思ったら
 その後にカーマントー解放戦があって、さらに後にマグダルとボスヤスフォートの決着があるんだな。

・アーリィが17巻で言ってたようにスカウト目的の枢軸の騎士数人を素手で血祭りにあげて
 指名手配されていたヨーンだが周りからはカステポー最強騎士なんて呼ばれてすっかり有名人だ。

・酒場ワックス・トラックスのマスター、ジョルジュ・スパンタウゼンとヨーンは
 10巻の2995年の話からの付き合いでジョルジュはヨーンの命の恩人だと言ってる。
 ジョルジュに少年呼ばわりされてるヨーンだが現在の年齢は117歳(地球人年齢28歳)でもういい大人だ。

・アイシャもジョルジュもヨーンがいくら強くなっても騎士として剣を取らないのでは
 デコースに勝てる訳がないと思っている。
 無謀な戦いで彼を失いたくないのでデコースの情報があっても伝える訳にはいかない。

・典正舎のスパイとして働きコソコソ聞き耳を立てるファティマ虹姫がかわいい。
 マスターであるミス宇宙軍(エレーナ・クニャジコーワ)はまだ育児休暇中なのかな。

・アーリィ・ブラストはアドラー星ボー・ヨングンの孤児で奴隷だった。
 おそらく17巻で登場したヨーグンの奴らに改造実験されそうになって逃げたのだろう。
 アーリィが密航したデルタベルンのガスガル連邦は犯罪者も受け入れる国家で
 デザインズ5によればガスガル連邦パライア高等学校の家政(霞政)科で
 巴やエレーナ、アーリィなどが忍者として修行し一人前になっていったようだ。

・何でもすると言うほど惚れた男にも所属した国家の情報は騎士として話せない。
 アーリィにあってヨーンにないものが対比されて描かれる。

・アーリィは後に捕虜になり洗脳されてミラージュ騎士左翼№7になる予定。周りから可哀想な子扱い。
 ミラージュ周辺には桜子やワスチャなどヨーンに好意がある女性がいて大変なことになりそう。

・デコース・ワイズメルとエストが登場。
 ヨーンからしたら因縁の相手との衝撃の再会なのだが
 読者の自分としてはマドラに子種を搾られて二人の子供である
 後の剣聖ベルベット・ワイズメルがすでに生まれているので
 その事を認知してるのかが気になってしょうがない。来月わかるかな?

・デコースがエストと出会い黒騎士になったのが2995年で
 現在3069年なのでもう70年以上黒騎士として活躍している。
 1巻の頃は小物な悪役であったが今ではバハットマの騎士団長として
 部下の騎士を鍛え尊敬される存在になった。
 ファティマへの扱いもミースに怒られてからは変に感情移入せず
 兵器のメンテナンスと割り切って扱っているおかげで
 エストは非常に安定した精神状態でGTMを制御できている。
 ただ根っこは変わらずただ面白いと判断したことを行動に移しているだけらしい。
 そういえばミースにエストのシークモードについて質問攻めにしてたみたいだが
 これも単純に面白そうだからだろうか?

・いまだ騎士として剣を取れないヨーンだがそろそろ決断する時期か?

2023年5月12日(金)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2023年6月号)

・扉絵は「ドアランデアスティルーテ」の絵とスタント遊星バスター恒星系の解説。
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(本編)
「第6話 アクト5-2 トラフィックス4 終わりの始まり」

・ヨーンがメールで呼び出された場所に行くとデコースとエストが現れる。
 ヨーンに気付いたデコースは素手でヨーンとの勝負に付き合う。

・ヨーンはデコースと互角に渡り合うがデコースは巴を呼び
 捕まったパルスエットの腹に剣を刺し人質として逃げられないようにする。

・デコースは巴から剣を受け取りヨーンに斬りかかる。
 デコースの剣の間合いを見誤ったヨーンは背中から背骨を絶たれる。

・瀕死のヨーンの前でデコースはエストにヨーンのことを覚えているか聞く。
 エストはヨーンのことを全く知らないという。

・デコースはエストは別の名で放浪している時の記憶はなく消えていると告げる。
 そのことに衝撃を受けるヨーンの顔を見て笑い罵倒する。

 続く。
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・扉の解説は情報が多く複雑で頭が痛くなってきた。
 チャンダナのフローレスの称号「草原のチャンダナ」は魔導大戦後に与えられたもの。
 スタント遊星のバスター恒星系に入った人類はカテリとカイエンのみ。
 なんと炎の女皇帝もカリギュラもバスター恒星系の存在すら知らないらしい。
 炎の女皇帝はAD世紀のスタント遊星接近時に行方不明(9巻78頁)になったとされていて
 皇帝団と共に惑星バスターに向かった(9巻185頁)と書かれている。
 マウザーは「スタント遊星のバスターの出現でダイアモンドを拾った(15巻14頁)」と言っていた。
 不定出現恒星バスターは知ってるがそこに異次元のバスター恒星系があることは知らないってことか?
 バスター恒星系が出現したのは詩女ナージュ・カテリの時代だというので1700年代だろうか。

・スピリッターは最新永野メカで異次元の人間に相当する「もの」のサポートをするために生まれた。
 クージャ(白)はスピリッターのランクで白>青>緑>灰と分かれる。

・16巻の解説でFネーム・ファティマは親の最も影響を受けた大切な人の特徴をもって産まれて
 零零はナオの性格を受け継いでいると書かれている。
 だが現在のナオをマスターと認めた令令謝が零零だったということは
 本物の令令謝とナオは面識がないはずで何故ナオの性格を受け継いでいるのか謎。
 令令謝は異次元で56億7千万年の未来を体感しているかもしれないというので
 そういった時間的矛盾はないのかもしれないが。
 今回のエピソードで(令令謝のフリをした)零零が出てくるみたいだ。

・ヨーンとデコースの再戦はまあヨーンが負けるよねっていう当然の結果。
 剣も持たずにデコースに勝とうという甘えた考えに現実を見せつけられる展開だが
 想像以上にヨーンの肉体と精神を打ちのめしてくれた。

・デコースが久しぶりの悪役ムーブでヨーンを罵倒するが言ってることは大体合ってると思われる。
 デコースとしてはカステポーで調子に乗っているガキを懲らしめたら勝手にファティマが付いてきて
 そのことで自分がまるで人のファティマを奪ったみたいに恨まれて
 周りをウロチョロされたらウザくなってしまうだろう。
 まあデコースが面白いことになりそうだからと2995年の時にヨーンに止めを刺さなかったせいだけど。

・ヨーンは死なないことはわかっているが背骨を絶たれたとなると回復に時間がかかりそうだ。
 それよりもパルスエットの今後の安否の方が心配だ。
 巴はパルスエットが仲間(アイシャ)に連絡を取ったことをよしとしていたが
 ヨーンの背後組織を知りたかったのかな。

・アイシャが来る前に巴に自分のメールを利用されたアーリィが助けに来る展開になるか?

2023年6月11日(日)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2023年7月号)

・扉絵はモラード・ファティマ「マルター」の絵と解説。
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(本編)
「第6話 アクト5-2 トラフィックス4 終わりの始まり」

・デコースたちはトモエを残して引き上げる。

・瀕死のヨーンにパルスエットは自らの血を輸血し寄り添う。

・アイシャたちがヨーンの元に駆けつけ救命処置を試みる。
 だがヨーンの生体反応はあるがパルスエットはすでに亡くなっていた。

・ベッドから目を覚ましたヨーンはアイシャからパルスエットの死を告げられ叫ぶ。

・ヨーンがデコースと戦い敗北しファティマが死亡したことは
 ミノグシアの騎士ニュースで流され多くの人々の耳に入る。

・バハットマの騎士たちが団長の活躍に沸く中アーリィは動揺していた。

 続く。
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・今回は長年FSSを読んできて一番心にダメージを受けてしまった。
 創作のキャラクターの死に動揺したのは久しぶりだ。

・まず扉絵のモラード・ファティマ「マルター」。
 以前名前が出た時は「マルタール」だったが英語の読み方の違いかな。
 アーリィ・ブラストのファティマでマスターから忍者のスキルを伝授されている。
 ファティマスーツにはすでにミラージュマークが描かれている。
 ステートバルロがアサッシン組織の頭領だというのは初出か?

・ファティマ・パルスエットの死。
 この作品では星団暦に起きることが年表にすでに書かれデザイン集などの解説で
 どの人物がどの年代に活躍するか大体わかっているため
 歴史小説を読むかのような俯瞰した視点でどうドラマが描かれるかを楽しみに読んでいる。
 例えば16巻でアンカーたちにマドラやツバンツヒたちが殺された時は
 彼女たちが後にミラージュ騎士団で長く活躍することがわかっているため
 6巻の時のように神様の力で蘇生されるんだろうと心配しなかった。
 (たまに画集「JOKER3100」で3149年にいるはずのリィが3010年に亡くなって
  娘のパナールがリィの名を継ぐなんていう離れ業を使うこともあるのだが。)
 なので先月号を読んだ時はヨーンの命の心配はせずパルスエットの心配をした。

 11巻10頁の未来のイメージシーンでエストの前に立つヨーンの隣りのファティマが
 パルスエットではなく「ザ・ブライド(バクスチュアル)」らしき姿があったので
 彼女の死の可能性はあったのだが先月の傷のせいで治療してるのかもと楽観視していた。
 何故なら4巻で元マスターであるレスターが頼れと言っていたオリバー・メッシュ(メルシュ)が
 読者が忘れた頃に13巻で登場したので彼とパルスエットが出会いレスターとの思い出に
 思いを馳せる小さなエピソードでもあるんじゃないかと勝手に想像してたからだ。

・パルスエットは4巻で登場してからマスターのレスターと死に分かれ
 カステポーで酷い目にあいながら放浪していたので幸せになってほしいと思っていた。
 彼女はヨーンから沢山の思い出をもらって幸せだと言って亡くなったが
 ヨーンがバーシャの呪縛から解き放たれ彼女を正式なパートナーにして
 ファティマの本懐であるマスターとGTMを駆り活躍することができなかったのが残念だ。

 似たエピソードではコーラス三世を助けるために亡くなったウリクル。
 マスターを爆弾の爆発から守り肉体を損傷し記憶が失いかけたアウクソー。
 (この時カイエンは「騎士は廃業ですよ」とまで言っていた。)
 さらにインタシティを亡くし実際騎士を廃業し後に復帰したワンダン・ハレー。
 どれも悲しい話だったがパルスエットに関しては読者としてを見守っていた期間が長過ぎた。
 いざ彼女の死が描かれるとその喪失感は大きい。

・デコースは今回もヨーンに止めを刺さず生き残る可能性を残して引き上げた。
 ヨーンのファティマがマスターのために死に彼が苦しむことまで考慮したということだろうか?
 さらに復讐鬼となったヨーンがまた戦いを挑んきたら面白いと思ったのかもしれない。

・15巻で傷を負ったジークに対するパルスエットの輸血は
 ファティマとしての役割の説明とジークの血の呪縛を(気持ち的にも)薄める話だけかと思ったが
 ヨーンにもパルスエットの血が受け継がれることで二人の関係性が大きく繋がっていく。

・トモエは現場に残ってヨーンの顛末と救出に来たアイシャたちを見届け報告したのかな。
 彼女は5巻でアレクトーを誘拐し傷付けたりとアイシャとも因縁がある。
 キャラクターとしての彼女は嫌いではないがそろそろ痛い目にあってほしい。

・天照の分身である東の君はヨーンに対して冷淡。
 壊れたオモチャは陛下でも直せないとは肉体なら簡単に治せるが
 精神が壊れていては駒として使えないということかな。

・ナイアスは元老の命令で枢軸と結託しブーレイ傭兵騎士として行動したのに
 その計画を裏切ったので元老から即決裁判で死刑が決まってしまった。
 とはいえ11巻冒頭にナイアスがいるのでジーク辺りが手を回して処刑は回避されるのだろうか。

・桜子は結局エストのプログラムについてヨーン伝えられず悔やんでいる。
 ルミナス学園の後輩ジークに連絡を取っていたが彼の素性はとっくに知っているのだろうか?

・パルスエットの死にシアン夫人は涙する。
 15巻でマスターと沢山良い思い出を作りなさいと言っていた。
 目の前の服はエストカレンダーに載っていたクリスマスのスーツだが
 もしかしてパルスエット用に作っていたのか?

・アーリィは自分と接触したせいでこんなことになったのかと動揺しているようだ。
 恋をした相手とはいえ自分の所属する騎士団の団長を狙うヨーンが
 騎士としてデコースと戦って殺されたというだけなら感情的に割り切れるかもしれないが
 ファティマを殺され生き恥を晒されて傷付くのは本意ではないだろう。
 これがバハットマから離れる動機になるのだろうか。

・さてヨーンはここからどう立ち直るのだろう。
 理想の騎士像と現実の汚い騎士の狭間に揺れこじれてしまったヨーンだが
 先月で肉体的にも精神的にもズタボロにされたのにさらに今回で止めを刺された。
 パルスエットは「立派な騎士になってください」とヨーンに遺言を残したが
 それですぐに奮起しろというのは難しそうだ。

・先月号の扉解説で今回のエピソードで令令謝(を名乗る零零)が登場するというが
 何かしらの希望を残したりするのだろうか?

2023年7月11日(火)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2023年8月号)

・扉絵は「静謐の詩女 アルル・フォルティシモ・メロディ」の絵と解説。
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(本編)
「第6話 アクト5-2 トラフィックス4 終わりの始まり」

・ヨーンの敗北の報道に動揺しているアーリィにトモエは
 メールを利用しデコースと戦わせマスコミに流したことを告げる。
 トモエが組織への裏切りだと叱責するとアーリィは剣を抜きトモエと戦闘になる。
 アーリィはトモエの首を落としファティマと共に逃亡する。
 上官殺しと上忍殺しで追われることになるが後悔はしていない。

・詩女フンフトの元に人造騎士たちが襲いかかるが
 ナオ・リンドー・レイスル党首が現れ切り伏せる。
 人造騎士たちが死に際に残した謎の言葉を聞きフンフトに衝撃が走る。
 ナオはガマッシャーンの党首として詩女と内密の話があるようだが
 フンフトはその前に令令謝と話があるというのでナオは下がる。

・詩女フンフトは令令謝にあなたは誰?と問い詰める。
 彼女は演算などしておらずこの世の確定してる未来を言っているだけ。
 本物の令令謝は星団暦2770年に詩女ジキジディの依頼で
 剣聖カイエン、AFドアランデとGTM破烈の人形でスタント遊星の恒星バスターに赴いたが
 戻ってきたのはGTM破烈の人形と衰弱化したカイエンだけのはず。

・令令謝は自分は「零零」で令令謝の娘だと告白する。
 異次元で亡くなった母の存在記録は粒子に残り未来に返ってきた。
 その記録をモナーク紀の素子姫イエッタに解析され令令謝の娘として生まれた。
 零零は母の跡を継ぎやがて来る破滅の星から太陽星団を守るために来た。

・浮遊城のアマテラスとラキシスの元にカラット(楊貴)のスコーパー(千里眼)で
 詩女フンフトたちが聞いた謎の言葉が届く。
 その言葉はアマテラスには未知の言葉で人類の歴史にはない。
 ラキシスは女魔帝に聞くがヴィーキュルの世界の言葉でもないという。
 その中でイエッタだけが人が知ってはならない超太古の言葉だと気付く。

 続く。
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・静謐の詩女アルル。
 17巻でマグダルとは別のもう一人の詩女だと明かされたアルルだが
 「スコーパー」の力に目覚めたのは最近だという。
 最初はマグダルがイレギュラーな詩女でアルルが正当な詩女かと思ったが
 マグダルはフンフトからちゃんと詩女を継いで本来の役目を終えたら隠居状態になるため
 アルルが代わりに詩女を引き継いでいくようだ。

・トモエ突然の死。
 先月の感想でそろそろ痛い目にあってほしいと書いたが急に死んだ。
 トモエは組織の上官として部下の風紀を引き締めるためにも
 それほど間違ったことはしていないと思う。
 ただし人の恋路を利用したのは不味かったかな。
 組織への裏切り行為として素直に処刑を受け入れず反撃してくるとは思わなかったか。
 長く登場したキャラがすごくあっさり死んで世の無常観を感じさせるのは
 作者がよく影響を受けているという白土三平の忍者漫画みたいだな。
 上忍を殺して抜け忍になるところもカムイ伝とか思い出した。

・アーリィはガス・ガル連邦パライアの忍者組織「地潜り」に所属していて
 バハットマからの依頼で黒豹騎士団副団長をやっていたわけだが
 これでバハットマと「地潜り」の二つの組織を敵に回した。
 この二つから逃げ切るには天照のミラージュ騎士団に入団するしかなさそうだが
 果たしてどうやって入団するのか。

・今回のことでバハットマ帝国はいきなり黒豹騎士団の団長と副団長を失った。
 デコースはいきなりアーリィがトモエを殺して逃げたと聞いてなんと思うのだろうか?
 トモエはバハットマの騎士集めに開戦前から奔走してたようなので
 彼女を失ったことで新興国家の騎士団の層の薄さが露骨に出てきそうだ。
 ジィッドも17巻で雲行きが変わってきたと感じてたし
 勘のいい連中はバハットマはそろそろダメかもと引き際の準備をしてそう。
 17巻で書かれたアーリィの行動が魔導大戦の終焉のきっかけになるとは今回のことか?

・詩女フンフトの命を狙いに来た謎の騎士たち。
 見た目から17巻に登場したヨーグンの人造騎士だろう。
 フンフトがナオを見てすぐ「クルマルス」と名前が出たのは詩女の記憶のおかげか。

・炎の女皇帝ナインが憑りついてる楊貴に頭を下げるナオ。
 ただしいま喋ってるのはセントリーの幼生の楊貴の人格か?
 デルタベルンまでお使いに行ってたというのは緋色の雫のラストシーンのところかな。

・令令謝を見てすぐに別人だと看破するフンフト。
 詩女ナージュグ、詩女ジキジディの記憶を持つ詩女にとって
 いないはずの令令謝は不思議な存在だったのだろう。

・零零は異次元で亡くなった令令謝の存在記録を残した粒子から
 イエッタによって解析され生まれたのだという。
 16巻巻末でFネーム・ファティマの誕生にモナークや神々の力は関与してないと書かれていたが
 モナーク紀の素子姫、数式生命体イエッタは関わってた模様。

・詩女ナージュグらしき女性と共にGTM破烈の人形のイメージ画が書かれているが
 過去にニュータイプ表紙を飾った時の後方に曲線を描いた頭部デザインに近い。

・やがて来る破滅の星とはスタント遊星の恒星バスターのことかな。
 恒星バスターに現れる異次元宇宙を「白の宇宙」というようだ。
 絵を見るに宇宙の光と闇が逆転しているような世界なのだろうか?

・楊貴の千里眼で送られた謎の言葉「ゾ・ルゴウカ」は
 天照もヴィーキュルの女魔帝も知らない言葉だった。
 イエッタだけがあの場で超太古の言葉だと気付いているが
 その事についてアマテラスと情報共有とかしないのだろうか?
 人間には知られちゃいけないモノなんだろうけどこの場には人間はいないんだし。

・問題はヨーグンの人造騎士程度がそんな大層な言葉を使ってたことで
 超帝國の禁忌の技術を復活させたビューティー・ペールは
 さらに超太古のモナーク紀の技術まで掘り起こしていそうなことだ。
 このせいで魔導大戦後さらに混乱を引き起こすことになりそう。

・先月のパルスエットの死を引きずっていたが
 今回の急展開と新事実が判明して感想を書いてたら少し気が紛れた。

2023年8月11日(金)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2023年9月号)

・扉絵はフィルモア帝国239代皇帝・レーダー9の絵と解説。
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(本編)
「第6話 アクト5-2 トラフィックス4 終わりの始まり」

・ヨーンはベッドの上でやつれた姿でパルスエットとの思い出に浸り虚空を見つめている。

・AFカレはヨーンの民間端末にアーリィからのメールがずっと届いているとカイダに報告する。
 カイダはヨーンがハメられ正規ではない私闘の結果を公開され辱められたと怒る。
 カレにメールの発信地を逆探知させ典星舎にバハットマで何が起きたのか調べさせる。

・追っ手から逃亡するアーリィだが地潜りに見つかりマルターを人質に取られる。
 そこにカイダが現れ地潜りを斬り伏せる。
 カイダはアーリィに自分と来いと誘う。アマテラスはトモエを倒したその腕に興味があるという。

・デルタ・ベルン ガスガル連邦 都市国家パライア賛法院。
 地潜りの忍はお館様に抜け忍のアーリィを見逃すのかと問い質すが
 お館様は三途の川に渡った者はもう追えないという。

・心が壊れかけたヨーンに医者は騎士の力を取り去ることも考えてるとアイシャに伝える。
 その医者の言葉をヨーンの見舞いに来たワスチャが聞いてしまい泣いて立ち去る。

・ワスチャを連れてきたのはジーク。
 ジークはアイシャにエストの魔性に堕ちたヨーンの感情を利用したせいで
 パルスエットが犠牲となったのだと叱責する。

 続く。
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・デザインズ7「灰の勲章」の続報。
 単行本15巻から19巻までの登場キャラの解説が収録されるようだ。
 すごく分厚くて高くなりそう。年内に発売したいと言っている。

・フィルモア帝国239代皇帝・レーダー9。
 パっと見レーダー8世の若い頃かな?と思った。(若い頃のレーダー8世はデザインズ5に載ってた。)
 以前からレーダー9=ジークであることを前提に感想を書いていたので
 別人だったらどうしようと思ったが解説を読んだらやっぱりジークだな。
 レーダー9がエストをパートナーにすることは初期設定からあったがダッカスを駆るとは思わなかった。
 まあエストが認めた黒騎士じゃなくてもダッカスの最高パフォーマンスを
 発揮できないだけで操縦はできるんだろうけど。

 帝国に皇帝として突然現れ強権恐怖政治で貴族や重鎮などを粛清していくという。
 やはりナカカラ防衛戦でのダイ・グの言葉が彼に強く影響を与えたようだ。
 15巻のジーク暗殺未遂事件で母であるリリは元老とバルバロッサを殺しにいこうとして
 ジークの中のサイレンに「これ以上の血を流すなど許さぬ」止められたが
 今後の帝国のためにジークは本来産まれるはずのない「三色の皇子」が持つ最高権力で
 一気に帝国の因習、慣習を排除していかなければダメだと思ったのだろう。
 これはジークの中のサイレンではなくジーク本人の意思だろうか。

・アマテラスのミラージュ騎士団と同様に個人騎士団「円卓の騎士団」を組織する。
 「円卓の騎士団」の使用GTMの旗騎に「ゲートシオンMk4マッハ・シャルトマ」があるが
 同じカラミティ星のクバルカン法国のイゾルデ・サヤステが入団するのだろうか?
 ゴーゴン・アンディン(安珍)、ゴーゴン・シンキ(清姫)と道成寺の安珍・清姫伝説の
 名前をもつドージョージ型フレームのホルダ41とホルダ43の名前が登場。

・パルスエットを失い壊れかけているヨーン。
 デコースとの二度目の敗北とエストの中のバーシャとの記憶の消失は
 ヨーンにとって大きなショックだったろうがパルスエットの死は彼の精神に止めを刺した。
 ファティマの魔性に堕ちるとはこういうことだろうか。
 フィルモアは騎士たちにファティマを友人・恋人として扱うなと指導していたが
 自分に献身してくれる母性と愛してくれる恋人、戦場で共に戦う戦友にもなりえる
 ファティマに心を預けてしまうと最後はこうなるということか。
 (初期のフィルモア騎士は悪役演出なためか高級な演算兵器の扱いが雑だったが。)
 さらっとデコースによる背骨の神経切断の傷は治りつつあると言ってる。
 ジョーカーでは脳さえあれば再生できる技術があるというが思ってたより肉体の回復は早かった。

・ミラージュ騎士のカイダはイラカの暗殺王、アンザ首長連合のアイスハンド首領と明かされた。
 昔の設定ではカラミティ星イラカ国の王族の末裔でゴーズ騎士団出身とあったが
 最近はボオス星カラッカ・アンザ首長国アサッシン出身となっている。
 ガスガル連邦のお館様と呼ばれる人物がカイダのいうハンザキ頭領だろうか?
 お館様のいう三途の川を渡った者とはアマテラスの支配下に入った者のことかな。
 6巻でラキシスがカイエンの重国際反逆罪を天照の名で80%抹消させると言ってたし
 アマテラスには恐ろしい程の権力(と暴力)があるのだろう。
 バハットマ側にも地潜りを通して抜け忍ブラストは処理されたと伝わるのかな。
 トモエは自分が死ぬときは教え子に殺される時だと語ってたという。
 確かに先月号でトモエは笑って死んでいた。

・アマテラスは泉興京巴を倒したアーリィの腕に興味があるという。
 トモエってアマテラスに騎士としての実力そんなに買われていたのか。
 ファティマを持たず諜報活動専門だからそんなに評価されてないと思ってた。
 まあなんだかんだバハットマの黒豹騎士団の団長としてしっかり働いてたか。

 それと15巻でアイシャが言ってたようにアマテラスは感情で動く人間に興味が示すという。
 そういう人間の行動が世を変えるきっかけになると言っていたようだ。
 とはいえアーリィはこのまますんなりミラージュ騎士団に入れるのだろうか?
 以前のミラージュ騎士表では洗脳されて可哀想な子扱いと書かれていたが。

・年の離れた姉妹であるアイシャとワスチャが会話する場面は初めてか。
 アイシャはワスチャが言っている先輩がヨーンだったことに驚いてる様子。
 桜子がジークに連絡していたのはワスチャと共にヨーンの元に行かせることだったのかな。

・アイシャを叱責するジーク。
 正直パルスエットの死に関しては無謀な戦いに挑んだヨーンが悪いとしか言えない。
 ヨーンもアイシャもデコースを倒すためにお互いを利用しようという関係なので
 ジークに怒られる筋合いはないというか。
 精神が壊れかけているヨーンに言ってもしょうがないので怒りをアイシャにぶつけているのか?
 むしろアイシャやヨーン周辺の人達はヨーンの騎士としての才能を潰さないために
 甘やかしすぎたとさえ感じる。そのせいでヨーンの心が燻り続けたのでそれが悪いといえば悪いかも。

 アイシャはそんなジークに対してどう答えるのか。
 そしてヨーンは精神崩壊状態からどうやって回復するのか?

2023年9月11日(月)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2023年10月号)

・扉はファティマ・バルタンの絵と解説。
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(本編)
「第6話 アクト5-2 トラフィックス4 終わりの始まり」

・ヨーンの友人としてアイシャを叱責するジーク。
 アイシャは全ての原因は自分にあると認め謝罪をする。
 ジークが言うことはそれだけかと問いただすと
 アイシャはワスチャにどう接していいのかわからないという。
 ヨーンにどう詫びればいいのかとジークの前で涙を流す。
 その涙を見てジークはアイシャもちゃあと同じく悩んでいたと知る。
 ジークはアイシャにちゃあの差し入れを渡し去る。

・空港でワスチャたちを別れたジークは茄里とアランと合流。
 ジークはダイ・グの意思を継ぐため旧帝国の亡霊を召喚し盟約を発動する。

・アイシャは進退願いを書きアマテラスに剣を返す時がきたという。

・パルスエットとの思い出を反芻していたヨーンだが
 ワスチャからの差し入れのダークチェリーパイの匂いと手紙を読んで目を覚ます。

 続く。
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・ファティマ・バルタン。
 クバルカン法国のイゾルデ・サヤステのファティマだがなんと工場製の銘無しのファティマらしい。
 この作品の中盤辺りからファティマのパワーゲージだけではなく経験値も重視されるようになったので
 銘無しのバルタンがGTM「マーク4・マッハ・シャルトマ」を駆ってもおかしくないのだが
 実は有名ガーランドの作品ですごい秘密があるんじゃないか?と
 最近のバランシェ・ファティマの怒涛の設定公開のせいで勘ぐってしまう。

・ジークとしてはワスチャのいう憧れの姉が不甲斐ないと思ったのだろうが
 A.K.D.の重責を背負うコーダンテ家の王女として悩み気丈に振舞っていただけと理解し
 フィルモア王家の皇子である自分と同じだと悟ったのだろう。

・ワスチャのことがわからないというアイシャ。
 ワスチャは12巻でサリオンが語っていたように前コーダンテ公が
 アイシャに子を産む意思がないと悟り作った子供でアイシャとは100歳以上年が離れている。
 妹というより娘の気持ちがわからない母親の心境に近いのだろうか。

・アイシャたちはジークの正体を知らなかったのか。
 15巻でヨーンがジークを助けた時ブラウ・フィルモア女王の元にいたのは
 天照家典星舎のメレトレにも伝ってるはず。
 ジークがフィルモア王家の超重要人物である「三色の皇子」とはわからなくても
 フィルモア王家の王子だとくらいわかってるのかと思った。

・しかしヨーンがワスチャと同じ学校の先輩だったことに驚き
 コーダンテ家の王女の交友関係を認知してなかったってことは
 それだけワスチャのことから目を反らしていたということだなあ。
 アイシャにとってはワスチャはコーダンテ家の重責から逃げた証そのものだったのかもしれない。

・ジークはヨーンが高校を去った時のアマテラスとワスチャの会話を聞いていた。
 11巻のプロムナードの大おじ様(アマテラス)との会話だがどの言葉のことだろう?
 13巻のジークと母の瑠里との会話でも「彼女こそ本物の…。」と濁されてるが。

・ジークと茄里。
 茄里に剣を教えていたのはナイアスだった。
 バルバロッサ家に引き取られて都合のいい騎士が元老院直属のナイアスだったのだろう。
 そのナイアスも元老が皇帝暗殺の計画を企てたにも拘わらず
 その責任を全てナイアスに被せて処刑しようとしている。
 さらにダイ・グの願いであるフィルモアとナカカラとの恒久的な友好関係も
 現在ナカカラがフィルモアの支配下になる流れになっており叶いそうにない。
 ジークは旧帝国の亡霊たちを召喚しあの盟約を発動させるという。
 おそらく「三色の血」がもつ権限で絶対専制君主制度を復活させ
 「円卓の騎士団」を作りフィルモア帝国の元老院などを粛清していくのだろう。

・アイシャは今回のことで責任を取るためミラージュを退団し剣を返すようだ。
 デザインズ4の個人年表でも3069年にミラージュ騎士引退と書かれていたが
 ヨーンについてそこまでアイシャが責任を感じる必要があるのか?と思ってしまう。
 騎士が騎士と戦って負けたというそれだけの話なのだが。
 責任そのものよりジークとの会話で自分の不甲斐なさを感じての進退だろうか。
 コーラスに心が移ったシャーリィやミノグシアのために戦うと決めたランドと違って
 アマテラスを裏切るわけではないのでミラージュの血の掟には反しないか。
 単純に旧ミラージュのダグラエンやメルカのように引退扱いになるのかな。

・今回アイシャが持っている天照家の四菱の家紋とⅡの番号のついたミラージュのガット・ブロウは
 NT2020年7月号に掲載されたイラストでヨーンが持っていた。後々渡されることになるのだろう。

・ヨーンがフォークを持った時は自殺でも考えていたのかもしれないが
 プロムナードでのちゃあの会話を思い出し生気を取り戻しそうだ。
 アーリィとの連絡先交換の時ヨーンのパスワードが「ダークチェリーパイ」だったので
 よっぽどルミナス学園でのちゃあとの思い出が大切だったのだろう。

2023年10月12日(木)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2023年11月号)

・扉は「Z.A.P.空間高速移動モジュール ルナ・アインハイト」の絵と解説。
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(本編)
「第6話 アクト5-2 トラフィックス4 終わりの始まり」

・パルスエットの最期の言葉を思い出し泣き叫ぶヨーン。

・翌朝アイシャの前に現れたヨーンは跪き騎士にしてくださいと言う。
 アイシャは私の剣を受け取るということは天照に忠誠を誓うということ。それができるのかと聞く。
 ヨーンは騎士にならねばパルスエットに償えない。
 アマテラスへの忠誠と騎士の義務もすべて受け入れて騎士として生きるという。
 デコースの私怨、バーシャではなくエストへの固執、それがパルスエットを失わせたのだと。

・ヨーンの口から出た「エスト」の言葉を聞き彼の前に突然アマテラスが現れる。
 アマテラスはアイシャに彼女の剣をヨーンに渡させアマテラスへの忠誠を誓わせる。
 上空に待機させていたホエールから小型船が降下しファティマ「ブライド」が出てくる。
 アマテラスはこのマスターを選ばないファティマ「ブライド」を貸すという。
 さらに「AUGE=HA(アゲハ)型GTMモルフォ」がヨーンに与えられる。
 アマテラスはミラージュ騎士となったヨーンに最初の勅命を下す。

 「黒騎士デコース・ワイズメルを倒せ」

 これが長きに渡る戦争の終わらせるきっかけ。終わりの始まり。

 「トラフィックス4」 終わり

 続く。
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・「Z.A.P.空間高速移動モジュール ルナ(&ブーメラン)・アインハイト」。
 「Z.A.P.」と「ルナ」と「ブーメラン」の3つのメカが合体した姿。
 扉の絵を見た時はモデラーの人達が頭抱えそうな大きさだなと思った。
 旧設定で没になったLEDミラージュの宇宙戦闘用追加武装「ルナ・ユニット」と
 大気圏内用飛行装備「ブーメラン・ユニット」に相当するものと思われる。
 こんな物騒な装備で戦う相手はスタント遊星攻防戦の対悪魔くらいしかいなさそうだが
 4100年のZ.A.P.最後の出撃にも使われるという。
 基本的には戦場に突入する高速移動のエネルギーを節約するための装備のようだ。
 13巻の新設定になってからはロボットを戦場にテレポートさせる描写がなく
 普通に母艦から戦場に降下させているのでテレポートの設定自体無くなったのだろうか?

・ツバンツヒの「ゲートシオンMk2」は「スピード・ブリンガーMk2」に名称が変更。
 扉に載っている5号機以降は背中の飛行モジュールが暗赤色になっている。

・今月でヨーンが騎士になる決意をしてアイシャから剣を受け取る流れになるのは読めていたが
 まさかアマテラスと対面しミラージュ騎士となってファティマとGTMを与えられ
 デコースを倒す勅命を下す展開まで一気にいくとは思わなかった。
 ヨーンが剣を取るまでの物語は長くかかり停滞感があったので
 そこから今回の畳みかけてくる展開の入れ方は大いにカタルシスを感じさせてくれた。

・パルスエットの名前を泣き叫ぶヨーン。
 前マスターと同じくヨーンは死ぬまで「パルセット」と呼び続けるのだろう。
 ヨーンの前に浮かぶパルスエットの霊のようなイメージの困り顔がかわいい。

・ヨーンにはいままで多くの人々が厳しい声で忠告し続けてくれていたが
 バーシャの呪縛のせいでそれが彼の耳に入ることはなかった。
 パルスエットを失ってやっと騎士として剣を取りGTMに乗れるようになったが
 そこにGTMを制御するべき彼女がいないのが悲しい。

・ヨーンが「バーシャ」を「エスト」と認識したことでアマテラスが現れる。
 なんとアマテラスはヴァキシティからヨーンをずっと見て待ってたらしい。
 10巻でアマテラスの分身である東の君がヨーンに追者を付けるようになってからだと思うが
 NT7月号で東の君が期待外れの壊れたオモチャだのと言っていたので
 アマテラスも似たような認識なのだろうと思っていたが違ったようだ。
 「リンス」と「東の君」がアマテラスの分身でありながら個体として独立していることがわかる。

・11巻の「プロムナード」の時もワスチャの憧れの先輩がヨーンだとわかってそうだ。
 12巻で機嫌の悪いラキシスについて忠言してくれたワスチャのために
 色々動いてくれていたとしてもおかしくない。

・ミラージュ騎士になったヨーンに天照家のGTMでデコースを倒せというアマテラス。
 自称感情のないアマテラスだが何十年と待ったせいか勅命を下すシーンがとても楽しそうだ。
 これは正式にA.K.D.が魔導大戦に参戦するということか。
 14巻のベラ戦で参戦したアイシャたちは枢軸に囲まれたセイレイたちを
 救出するためのものでA.K.D.の参戦ではないということにされている。

・双頭の竜が目覚めたと「ジークボゥ」の別の名前についてアマテラスが示唆しているが
 皇子名「サイレン」は言われたし「レーダー9」は隠すものでもないし「トリハロン」とかか?

・ファティマ「ブライド」。
 開発専門のファティマ・バクスチュアルのGTM戦闘モードの名前が「ザ・ブライド」だ。
 複数のGTMを同時に並列制御ができる能力を単体のGTM制御に回したらどうなるかと
 過去にアイシャやログナーなどのミラージュ騎士に貸出して実戦の経験を持っている。
 超帝國時代のスミロ・フレーム(マシン・メサイアに相当)を持つ
 特殊なGTMモルフォも彼女なら制御できるのだろう。
 マスターを選ばず余計な感情もないというのは兵器として扱うには
 理想のようなファティマだが何か扱いずらいデメリットはあるのだろうか?

・「AUGE=HA(アゲハ)型GTMモルフォ」。
 旧設定の「マシンメサイア・オージェ」に相当する。
 12巻でグリーン・ネイバーが使っていたものと同一機体と思われる。
 7巻でブラフォードが壊したのはこのGTMをひな型に造った「トリバネル・アルスキュル」だ。
 最初に目を引いたのは頭部デザイン。
 いままでオージェ系のシルエットでありながら
 金属の漏斗をひっくり返して穴をくり抜いたような一体形の装甲が目を引く。
 オージェ・バインダーに当たる肩部の大きな装甲はなく
 複数のスタビライザーのようなものがエネルギーを発生させ纏う感じになっている。
 16巻で登場したマンティコアのエネルギーを纏った背ビレ部分に似てる気がする。
 NT1月号でシシスが言っていた天照家最強GTM「君主の太陽蝶」の
 「バックライド・リジット・フライヤー」というのがこれのことか?
 アゲハという名前からして蝶の羽のように大きく広がるのだろうか?

・次回からは「エンペラーズ・ハイランダー」でクリスとダイ・グのエピソード。
 ヨーンとデコースの決着はその次のエピソード「トラフィックス・ターミナル」になる。

・ヨーンがミラージュ騎士団のメンバーとして設定が発表されてから現実で30年以上経った。
 漫画本編で無事にミラージュ騎士になったシーンを見届けられたのは読者として感慨深い。
 ただ最近のミラージュメンバー表では「勅命後、永久欠番?」となっている。
 デコースとの決着後に何があるのか?

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