ァイブスター物語 感想

破烈の人形

2025年4月11日 FSS感想 更新

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描いたイラスト
氷の女王・カイゼリン
GTM「破烈の人形」

連載時感想
13巻 14巻  15巻 16巻 17巻
18巻 19巻(予定)

変更された名称、設定
ファティマ一覧

2025年4月11日(金)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2025年5月号)

 (ネタバレ)

・扉絵は式典礼装を着たファティマ・エストのイラスト。
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(本編)
「第6話 アクト6-1 トラフィックス~ターミナル 終着駅」

・ログナーの言葉を思い出し落ち着くヨーン。
 ヨーンのストラト・ブレードからの突きをデコースが余裕でかわしたかと思ったら
 最初の突きと同時に無手を置いていてダッカスの盾が割れる。

・ヨーンの剣技に驚く観戦していた騎士たち。
 フィルモア女王のリリはヨーンが自分の剣技を昇華してくれたと感涙。

・ヨーンが見せた剣技に喜ぶデコース。
 「3代目黒騎士の置き土産だ」とダッカスは両手持ちの構えを取る。

・ダッカスの「連弾五月雨打ち」をモルフォの左腕で受け止めると
 モルフォの剣がダッカスの胸部を破壊する。

・デコースはダッカスのコクピットから吹き飛びエストはダッカスの手で受け止める。

 続く。
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・扉絵のエストは3075年の式典礼装。
 18巻184頁でシアン夫人がパルスエット用に用意していた服と思われる。
 これは過去のエストカレンダーで描かれたクリスマスのスーツで
 エストはこれを着て結婚式に参列したというが誰の結婚式かは物語的に大体察せられる。

・ついにヨーンとデコースの長年の対決に決着。
 本音はもっと長く戦ってほしかったがFSSの1対1の決闘なんて
 一瞬で決まったりするので長く描いてくれた方か。

・ログナーの言葉で思い出したケタ違いに強い騎士の中で
 頭に浮かんだリリから教わった剣技を昇華させて放つヨーン。
 デザインズ4で剣聖を除く人間の騎士のトップがアイシャとリリだと解説されている。
 13巻で剣聖慧茄はリリと3度立ち合い唯一自分の間合いに入られた騎士だと語っていた。
 特にリリは15巻で息子ジークを助けてくれたパルスエットのマスターのヨーンに
 お礼として自分の持つ全ての剣技を教え修行をつけてくれた。
 デコースが裏の師匠ならリリは表の師匠と呼ぶにふさわしいのかもしれない。

・「ストラト・ブレード(七音剣)」からの突きと同時に「無手」を置いてくる。
 歴戦の騎士であるランドが「初めて見る剣」と言っていたことから
 ヨーンがあの場で編み出した新技であることがわかる。
 超帝国剣聖の血を持つマキシも汗を流している。
 それでも普通なら胸の急所に入っていたところをデコースは左腕の盾でしのいだ。
 それは10巻でヨーンが左腕を犠牲にして首を狙った剣筋を変えさせたのと同じ。

・茄里には「無手」を混ぜた連続攻撃に見えたというが
 リリの解説によると「ストラト・ブレード(七音剣)」の足さばきから入る
 突き「光針剣(フラッシュ・ニードル)」と同時に「無手」を置いていたという。
 リリはヨーンの新技を「位相反転技(フェイシズ・ドライブ)」と名付けた。

・正直リリの解説を聞いても中々ヨーンの動作は上手く飲み込めない。
 今回の決闘はアニメのコマ送りでどういう動きをしていたのか見てみたいものだ。

・デコースは「剣技の先行入力」と言っていたが
 格闘ゲームをやっている作者らしい表現かもしれない。
 ヨーンの「七音剣」+「光針剣」に対して即座に反撃しようとしたデコースに
 「無手」を「置いて」牽制して「つばめ返し」でカウンターみたいな感じだろうか。
 とはいえFSSはゲーム世界ではないのであくまで例えということで。

・ヨーンの新技に喜びエストの声を聞かなくなってからのデコースは
 すでに自分が負けて死ぬ前提の言動になっている。
 「3代目黒騎士の置き土産」なんてその最たるもの。

・デコースの二刀流は間合いの変化する「伸侵剣(ロングスライド・スタンス)」。
 それを一刀でやる多段攻撃が「連弾五月雨打ち(ハンマリング・ラッシュ)」。
 デコースの剣技に押されたヨーンは10巻でアイシャに食らった掌底を思い出したのかもしれない。
 ヨーンはモルフォの左腕のソード・スキッパーでダッカスの剣を止めて折る。
 即座に自分の剣をダッカスの胸部に当ててコクピットから吹き飛ばされるデコース。
 エストがデコースをダッカスの手で受け止めたがさすがに致命傷だろう。

・パルテノはデコースとマドラの子供でマスターのベルベット・ワイズメルに
 父の黒騎士の戦いを見せてあげていたが結局自分の子供と対面することはなかったか。

・エストがヨーンと共にアマテラスの浮遊城に行くことは決定事項なのだが
 次回ヨーンとバーシャの記憶を持つエストがどういう心境で言葉を交わすのか気になる。

2025年3月20日(木)

○「ファイブスター物語」18巻 感想

18巻分連載時の感想はこちら。

・17巻発売からちょうど2年ぶりの新刊発売。
 連載が結構進んでいるので去年の冬頃には発売されるかと思っていたが
 去年は「永野護デザイン展」とデザインズ7の発売があったので仕方がないか。

・表紙はカイゼリン・スーツを着たバランシェ・ファティマ「チャンダナ」。
 裏表紙の紋章はダイ・グ・フィルモアの皇帝紋。歴代皇帝に与えられる個人紋章。

・18巻の内容はナカカラ防衛戦の「緋色の雫」と
 ヨーンがミラージュ騎士になる「トラフィックス4」まで。
 特にファティマ・リレーでバランシェ系ファティマが総登場するのが見どころか。
 巻末にはファティマの解説と炎の魔女のイメージイラストと解説が載っている。

・登場人物のページで初出の絵はアルカナ・ナイトの4人、
 そして突如登場して読者を困惑させた「スピリッター・クージャ・テンパラー」。

・連載との変更点は細かい誤植や台詞の修正、背景トーンの追加ぐらいかな。
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○「第6話 アクト5-1 緋色の雫」

・GTM「バンシーカ(メロウラ)」
 17巻ラストでクリスの乗るGTMが帝騎「ナキメーカ」と紹介されたのに
 18巻で台詞を足してまで「バンシーカ」に修正されている。
 「メロウラ」→「スクリーマー」→「ナキメーカ」→「バンシーカ」という流れ。
 兵器が開発者、搭乗者、活躍時期や陣営によって呼称が異なるのは分かるがさすがに混乱する。
 装甲デザインも巻頭のイラストとは違いナカカラ防衛戦ではカイゼリンに似た装甲をしている。
 次にクリスが活躍する時(おそらく「カーマントー解放戦」)に装甲を戻すのだろうか?

・GTM「ダス・ゴースト(ウィリーズ)」
 ダイ・グの乗騎で皇帝騎。MHプロミネンスに相当。
 ドナウ帝国時代に製作されたカイゼリン型GTM4騎の一つ。
 1番「カイゼリン」2番「メロウラ」3番「グーガント」4番「ウィリーズ」の順に製作。
 クリスの窮地に助けにダイ・グのGTMダス・ゴーストが登場するシーンは
 11巻のダイ・グのMHプロミネンス登場シーンを想起させる。

・GTM「ブーレイ・ロウカン(琅玕)」「ブーレイ・オデオン」
 57頁のパラーシャの説明通り「ロウカン」は2巻に登場したMH「ブーレイ・スプートニク」、
 「オデオン」は11巻でフィルモアの騎士団と戦闘したMH「ブーレイ・ボストーク」に相当する。
 デザインズ6の新旧名称の対応表から変わっているので注意。

・「ドリュー・ゼレ将軍」
 フィルモア帝国ノイエシルチス元「氷グループ」の指揮官で
 システム・カリュギュラの騎士で天照王朝の貴族という謎の多い人物。
 なんと2巻の91頁の5コマ目にいる「朱」のマークを付けた騎士が彼だという。
 仕事に徹するプロの傭兵騎士といった感じだがダイ・グの皇帝としての言葉を
 待ってくれたり戦闘の引き際をわきまえていたりと中々の好人物。

○ファティマ・チャンダナによる全星団通信乗っ取りファティマ・リレー。
 今巻のクライマックス。40年近くの連載を経てバランシェ系ファティマが全員総登場した。
 作者はダイ・グの演説の前のファティマ・リレーでこんなに頁を割くつもりはなかったが
 バランシェ系ファティマを有する星団各国の騎士や国家の動きを見せるのに便利で
 なによりも「ファッション・ショー」を描きたくなったようだ。

・92頁に「63人分 44+4+4+4+4+3」と書かれているが
 連載では「61人分 45+3+2+4+4+3」と書かれていた。
 単純に計算間違いか「この世にいない」判定があやふやだったか。

・バランシェ・ファティマ44人、バランシェ工場製ファティマ4人、バランシェ製エトラムル4体、
 リチウム・バランス4人、アルセニック・バランス4人、シルバー・バランシェ3人、という計算だとすると
 バランシェ・ファティマ(マキシを含めて)46人の内BF-03.バランスはボディだけなので除外、
 令令謝はすでに亡くなっていて代わりの零零はFネーム・ファティマなので除外。
 リチウム・バランス6人の内、インタシティは9巻で亡くなって
 アウクソーの中にいるフォーカスライトはボディがないので数えない。

・121頁のアマテラスの台詞「この世にいないバランス家の4人」とは誰か?
 連載時から読者に向けてクイズを出されて色々と議論されたが
 作者によるとフォーカスライトとインタシティと令令謝の3人が確定。
 なので自分は「この世」ではない異次元にいるドアランデアスティルーテが4人目かと思ったが
 彼女の登場後もデザインズ7の夢の令令謝の解説で作者は言葉を濁しているので違うのかな。

○フィルモア帝国皇帝ダイ・グの命を賭けた演説。
 12巻で語られたようにフィルモア帝国が存在するカラミティ星の崩壊が近いことがわかっていて
 ボォス星のナカカラにフィルモア帝国を確立させることがダイ・グの皇帝としての役割だった。
 その役割に重圧を覚えていたダイ・グは16巻でラキシスにアマテラスならどうするのかと聞くと
 「アマテラスはそんな責任ほっぽり出して逃げる」と答える。
 それを聞いたダイ・グは皇帝としての重圧など考えず自分の心に素直に行動しようとする。
 それは「クリスティンを守る」と「フィルモアとナカカラ、互いに流れる血を減らす」だ。
 演説内容は「フィルモアがナカカラを武力や経済で支配するのは許さず、
 古から続くミノグシアとフィルモアの友好」だった。
 これを聞いた多くの星団民は全星団の通信で緊急放送する程の内容か?と思ったかもしれない。
 しばらく元老院がおとなしくなってもナカカラを守るフィルモア皇帝を見殺しにしようとした
 ナカカラ王国はフィルモアと国民に糾弾されいずれフィルモアの支配化になるだろう。
 ただダイ・グの純粋な願いは星団の一部の人達の心に大きく影響を与えることになる。
 一番心に動揺を与えたのはフェイツ公国のカフェでワスチャと演説を聞いていたジークボゥだ。

○「スタント遊星 恒星バスター系 惑星シャグジャリグリ・トウオ」

・ファティマ「ドアランデアスティルーテ」
 「緋色の雫」のラストで満を持して登場した最後のバランシェ・ファティマ。
 単行本17巻表紙のファティマだが公表された時はまだ連載でも登場してなかった。
 現在スタント遊星の恒星バスター系の異次元世界に存在する。

・「トワイス・カテリ枢機卿」は18巻では名前が出てないがちょっと解説する。
 11巻巻末のファティマデータにドアランデアスティルーテのマスターと設定されていて
 おそらくミューズの後の静のマスターになると思われる謎の多い女性騎士。
 星団暦1750年に姉の詩女ナージュグの要請でGTM「破烈の人形」に乗って
 恒星バスターの調査に向かうが帰って来たのはGTM「破烈の人形」とシン・ファイアの記録のみ。
 それから1000年後、星団暦2770年に詩女ジキジディは剣聖カイエンにトワイス・カテリ救出を依頼。
 カイエンは令令謝とドアランデアスティルーテを連れてGTM「破烈の人形」で恒星バスターに行く。
 しかし詩女ジキジディの元に帰って来たのはGTM「破烈の人形」と衰弱したカイエンのみ。
 詩女ジキジディはラーンの地下にカイエンを封印して後の詩女ボルサがカイエンを覚醒。
 復活したカイエンに当時の記憶は残っていない。
 10巻122頁で東の君が桜子の母の詩女フンフトについて「カイエンを復活させた」と言っているが
 これは東の君の勘違いで詩女の設定がまだ整理できてなかった作者のヘマだと謝っている。

・GTM「破烈の人形」を操縦してカイエンと一緒に星団に来た令令謝(のふりをした零零)は
 詩女に会うと正体がすぐにばれるので聖宮ラーンには行かずバランシェの元へ。
 バランシェは「ぴっぴきー演算」とか言ってる彼女を壊れていて治せないと判断。
 14巻で母の妹のヒュートランに豆腐の角をぶつけてぶっ壊したのは彼女だ。
 このせいでヒュートランのダムゲート・コントロールは外されている。
 それを見ていた京と被害者のヒュートランは彼女は何か怪しいと強気に出ていた。

・「スピリッター・クージャ・テンパラー」
 ドアランデアスティルーテと共にいきなり登場した奇怪な物体。
 最初の印象はブレンパワードとシェルブリットの「シェル・スレーブ」を混ぜて生体っぽくした感じ。
 作者によると最新の永野メカらしい。頭部と腕部だけで脚部はない。
 恒星バスター系の惑星シャグジャリグリ・トウオの世界の「ヒト」に相当する存在のサポートをする。
 ジョーカー星団の人間にとってのファティマやMH・GTMみたいなものだろうか?
 スピリッターのランクは上から白(クージャ)、青(執政者)、緑(官僚)、灰色(一般民)。
 白より上がいるがスタント遊星攻防戦まで登場しないという。
 143頁は「青印(執政者)が緑台(官僚)を巻き込み灰群(一般人)を再び支配下に置こうとしている」
 「青よりランクが上の雪弁(ホワイト)としてはなんとかしないといけない」といった会話だ。

○「第6話 アクト5-2 トラフィックス4 終わりの始まり」

・「アーリィ・ブラスト」
 15巻でバッハトマ黒豹騎士団副団長として登場。ヨーンと戦うが一目惚れ。
 17巻45頁で「彼女の行動が魔導大戦終焉のきっかけとなる」と予告されたが
 それが今回のエピソードなのかなと思っている。
 アーリィは上官の命を狙うヨーンに惚れて近づいたがそれをトモエに利用される。
 ヨーンはデコースと再戦して重傷。パルスエットは殺され私闘の結果を公開され辱められた。
 アーリィも処分されそうになるがトモエを殺し抜け忍になる。

・結果的にバッハトマ帝国は黒豹騎士団の団長と副団長を失い
 私怨と感情だけで抜け忍になったアーリィはカイダからミラージュ騎士団に誘われ
 ヨーンはミラージュ騎士団に入団してデコースを倒すようにアマテラスから勅命を受ける。
 これが魔導大戦終焉のきっかけということか。

・詩女の命を狙いナオに倒された人造騎士が残した言葉「ゾ・ルゴウカ」。
 アマテラスだけではなくヴィーキュルの女魔帝ダルリハさえ知らない言葉。
 モナークの素子姫であるイエッタは知っている。当然ログナーも知っているだろう。
 ただし二人は星団暦の住人として振舞いその知識で星団暦に干渉しようとはしない。

 連載扉のデザインズ7について収録されないのは3100~3159年組の
 「ダスニカ」「ヨーグン」「モイキュード・スペラクター ゾ・ルゴウカ」と書かれていた。
 モイキュードとはデザインズ1の時点ではカレンたちタイカ宇宙と敵対するバスター宇宙の神の名前。
 ただし13巻以降GTMになってからはヴィーキュル(悪魔)と合わせて設定が変更されて
 あくまで天照大神に作られたジョーカー宇宙の異次元の邪神となっている。
 漫画でモイキュードの名前が最初に出たのは16巻144頁でポーターが
 「アクト・リジット・オーバーロード(太剛神)モイキュード」と言っている。
 17巻174頁では女魔帝が「ヴィーキュルの仲介者でスタント遊星を星団に持ち込んだ」と言っていた。
 「ゾ・ルゴウカ」はモイキュードの名前の一部か、それに関連するものだと思われる。
 となると17巻で登場したビューティー・ペールとヨーグンとダスニカの連中は
 そんな悪魔か邪神が関わる超太古の技術で人造騎士を作らせたことになる。

・ヨーンが剣を取りミラージュ騎士団に入団。
 ヨーンのイラストが最初に公開されたのは「キャラクターズ1(1988年発行)」だと思うが
 まさかミラージュ騎士団に入るまで30年以上かかると作者も思っていなかっただろう。

・パルスエットの死に関しては連載時の感想(23年7月号)で長々と書いたのでそっちで。
 そういえば今月のNTのFSS特集でパルスエットの生涯を振り返っていたが
 そこに18巻237頁の「マリエ(ウェディングドレス)の女性」のイラストが載っていたので
 彼女がパルスエットで間違いないだろう。そこにどんな意味があるのかはまだ不明。

・ファティマ「ブライド」。
 開発専門のファティマ・バクスチュアルのGTM戦闘モードの名前。
 着てるスーツは11巻表紙の姿とほとんど同じ。
 11巻10頁のイメージシーンでエストと対峙するヨーンの隣にいるのがブライドと思われる。
 そのシーンが描かれるのは近い。

・「AUGE=HA(アゲハ)型GTMモルフォ」。
 10巻ラストに登場したグリーン・ネイパーのマシンメサイア「オージェ」のGTM版。
 12巻でアルルのSR1と私闘で戦ったのでアマテラスに怒られて取り上げられる。
 AD世紀のスミロ・フレームなので普通のファティマではコントロールは難しいが
 ファティマ「ブライド」は難なく制御をしてみせる。
 18巻110頁で「ブライド」の隣にいるファティマ「シシステルケスレム」が言っていた
 「バックライド・リジット・フライヤー」とはこのGTMモルフォの肩から広がる羽状のもののこと。
 「オージェ」の「オージェ・バインダー」に相当する。
 ちなみに7巻でブラフォードが倒したMH「オージェ・アルスキュル」は
 18巻113頁のユリカが言うにはGTM「トリバネル・アルスキュル」という名前だったようだ。

○「完全情報共有体 オーバー・マインド」。
 連載でもボードの台詞に「個であり全(OVER MIND)」とルビが入っていたが
 「完全情報共有体 オーバー・マインド」というのは今巻で初めて出たワード。

・長年のFSS読者は「オーバーマインド」と聞くと
 エピソードガイド(97年発行)で解説された全能神の枠組みを超える何か、
 「大君主 ビヨンド・クラスファー・オーバーマインド」が出てくるがそれとは別のものだろう。
 16巻で「大君主バフォメート」の名前が出た時はついに全能神以上の存在が登場するのか
 と思ったらあくまでヴィーキュルの神的存在でミラージュ騎士のヴィクトリーだった。
 デザインズ1で「大神望 ビヨンド・クラスファー・オーバーマテリアル」と変わったが
 16巻では「最高位存在(ビヨンド・クラスファー)アマテラス」となっている。
 16巻239頁でカレンが「クラスファー(大雲上)様」とMHからGTMに世界を変えたと言っていた。

・ちなみに元ネタはキューブリック監督のSF映画「2001年宇宙の旅」の原作者、
 アーサー・C・クラークのSF小説「幼年期の終わり」に出てくる「オーバーマインド」。
 他にも「オーバーロード」、カレンの名前の元ネタ「カレルレン」が出てくる。
 この知的生命体の精神集合存在という概念は後のSF作品に強い影響を与えている。

・話が逸れたが今巻でチャンダナはバランシェ系ファティマの情報統合を実行して
 「完全情報共有体 オーバー・マインド」となるが生体エネルギーを消費して長い眠りについた。
 この状態になると全世界の全ての電子機器を一瞬で制御下における。
 (ただし対抗して防御するファティマが搭載されているGTMや兵器は無理。)

・「カレン ファーストイメージ」のイラストは過去に描かれた永野版Zガンダムの「ハマーン・カーン」。
 「炎の魔女(82年)」のイラストは「永野護デザイン展」で追加展示されているが
 これは3巻175頁でムグミカが語った「五つの星の物語」のイメージと同じ。

・6話も終盤戦で作者は7話のことで頭がいっぱいみたいだ。
 19巻分の連載も終盤に入って「44分間の奇蹟」が描かれるのは20巻辺りだろうか。
 作者には健康に気を付けてこの連載ペースで頑張ってほしい。

2025年3月12日(水)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2025年4月号)

・NT創刊40周年記念特大号。「FSS」巻頭特集。
 18巻表紙絵とNT表紙絵の両面B2ポスター。
 スペシャル対談「美樹本晴彦×永野護」。

・扉絵はバクスチュアルが第7話「フル・フラジャイル」ついて予告している。
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(本編)
「第6話 アクト6-1 トラフィックス~ターミナル 終着駅」

・中継でヨーンの決闘を観るシアン夫人。
 隣に現れたのはネリスという騎士とファティマ・クラトーマ。

・同じく中継で決闘を観るクリスとファティマ・町。
 かつて町とクリスの父バーバリュース・Vはデコースと戦った。
 だがデコースを倒し切れず逃がしてしまった。
 それが後にデコースがエトラムルでユーレイ部隊を倒したと話がすり替わっていた。

・そもそもデコースが使っていたGTMはライモンダではなくエトラムルでもなかった。
 あれは禁断のロスト・テクノロジー「ヘ・リー聖域」のGTMと制御人形だった。

・再びヨーンとデコースの決闘場面。
 エストはモルフォ可動部の過熱による運動低下を狙っていると
 ヨーンとバシクは先手を取ろうとするがモルフォの動きが一瞬止まる。
 デコースはフェイントだと疑いエストも予測外の反応。バシクもモルフォも戸惑った。
 ヨーンだけ今の挙動に気付いていない。

・観戦するソープも何かに気付く。
 ログナーのところに降りるとツバンツヒに船団の指揮を任せる。

・先手ばかりを取られジリ貧となったヨーンの頭に浮かぶのは
 ログナーに言われた人生で手を合わせた強い騎士を思い出せという言葉。

 続く。
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・NT創刊40周年記念特大号。
 表紙イラストは「GTMモルフォとファティマ・バクスチュアル」。
 GTMに変更後はザ・ブライドの姿だったが今回はデカダン・スーツを着ている。

・コミックス18巻の振り返りとしてパルスエットの生涯と
 チャンダナから始まったバランシェ系ファティマのファティマ・リレーに
 参加したファティマ総勢66人を4頁にわたって紹介。

・スペシャル対談「美樹本晴彦×永野護with川村万梨阿」。
 マクロスで有名な美樹本晴彦とデザイナー対談。
 アニメ業界で同世代のクリエーターだが親しい友人とは知らなかった。
 マクロス劇場版のポスターを描く美樹本氏を目の前で見て衝撃を受けた永野氏と
 画材に行き詰っていた美樹本氏に永野氏が後押ししたりとお互い影響しあったようだ。

・ボークスから1/72「グリット・ブリンガー =ボォス3070=」が紹介。
 オプションでアイシャ騎の「旗竿」ガット・ブロウが付属される。

・第7話「フル・フラジャイル」ついて予告。
 第7話の構成エピソードと8話までの道筋が語られている。
 気になるのが8話に出る予定のE型「エンパイア・ブリンガー」の名前。
 デザインズ6では「エンツート・ブリンガー」だったが変更されたのか。
 初期の「ヤクト・ミラージュ」はE型で別名「エンペリアル・ミラージュ」だったが
 デザインズ1で生産時点ではE型だがJ型になったとされた。
 (旧J型のジュノーン/ジャッジメント・ミラージュはAm-J型に変更)
 E型「エンパイア・ブリンガー」とJ型「デトネーター・ブリンガー」を
 分けて書いているということは別騎体ということになるが?

・今月の連載はヨーンとデコースの決闘を見守る騎士たちが描かれるかなあと
 油断していたら新設定が沢山出てきてデザインズをひっくり返すことになった。

・シアン夫人に「ネリス殿」と呼ばれて登場した新キャラ。
 「永野護デザイン展」の大阪会場のサインボードに追加で描かれた人物。
 純血の血族でネリスというと剣聖ナッカンドラ・スバースの長女ネリス・バスコ・スバースだ。
 ネリスの息子が剣聖デューク・ビザンチン、孫が剣聖ヘリデ・サヤステ。
 彼はそのネリスに顔が似ているからと同じ名を付けられたようだ。
 自分を騎士の血の出ない「下家(ウゴード)」、ボードは「正家(アラド)」と言っている。
 デザインズ2の純血の騎士の家系図を見ると剣聖スバースの次女のアラド・バスコ・スバースと
 旧レント国王ジェスター・ルースの子供にウゴード・ルースがいる。
 ウゴードは血族でありながら騎士の血も魔導士の血も発現しなかったことから
 「下家」なんて言われていると思うが家系図を見るとボードは「下家」だ。
 さらにネリスは「下家」の人間と言いながらナイトマスターの紋章を付けている。
 頭が痛くなってきたが単純に天照家の家系図のように新設定で
 純血の騎士の家系図に変更が入ったのかもしれないので作者に解説されるまで待つか。

・ノーディカの友人と言われると話の流れとして浮かぶのはアニー・ポロニウムだろうか。
 デザインズ7にノーディカ重産業都市国家に属するガーランドにアニー・ポロニウムがいて
 彼女は「ヘ・リー聖域」のガーランドのヘアリオ・ノーベリウムを知っていると書かれている。

・ファティマ・クラトーマは12巻で剣聖慧茄とMHファントムを駆っていたが
 慧茄の年齢的に手放されこのネリスをパートナーにしたのかな。
 初期のイラストと比べるとどんどん幼くなっているように見える。

・デコースの戦いを観戦するクリスとファティマ・町。
 クリスの父でかつてフィルモア帝国三銃士の一人だったバーバリュース・Vは
 バランシェ・ファティマとGTMユーレイを駆って中古のGTMとエトラムルで戦うデコースに敗北した。
 それが原因でクリスはクラスでいじめにあい殺人に至った。その責任を取る形で父が自刃。
 つまり間接的にせよクリスにとってデコースは父の仇で自分の辛い境遇の原因だ。
 なのでクリスはデコースに対して遺恨があるのではと思ったが割とさっぱりとしていた。
 ダイ・グの死を乗り越えて「エンペラーズ・ハイランダー」になった者として色々吹っ切れたか。

・デコースに対して遺恨があるのはファティマ町の方。
 バーバリュース・Vがデコースに負けたというのは曖昧な話から尾ひれの付いた噂話で
 実際はデコースを倒し切れず逃がしただけだった。
 さらにデコースの使っていたGTMはライモンダ(MHデヴォンシャ)ではなくエトラムルでもなかった。
 なんと彼が使っていたのは「ヘ・リー聖域」のGTMと制御人形だった。

・という訳でデコースに対する根本的な認識がひっくり返ってきた。
 10巻のスパンタウゼンの話で「バーバリュース・V+ファティマ・町+MHサイレン」が
 「デコース+エトラムル+中古のMHデヴォンシャ」に敗北したというのは
 いくらデコースが(剣聖を除く)最強クラスの天才騎士だったとしても
 バランシェ・ファティマに認められた騎士であるバーバリュース・Vが不甲斐ないと思っていた。
 つまりデコースは1巻以前からビューティー・ペールたちの息がかかっていたということになる。

・作者が1巻を描いてた頃からその事を考えていたとは思わないが
 ソープが「動きに優雅さがない」と言ったエトラムル型搭載のMHはヘルマイネだったので
 デコースが駆っていたMHバルンシャにはロスト・テクノロジーが使われていた可能性があるか?
 さすがに「ソープ+ファティマ・ラキシス+MH K.O.G.」には勝てないだろうし。

・「ヘ・リー聖域」。
 カラミティ星のウモス国とロッゾ帝国があるキーヤ大陸の南端にある。
 かなり以前からカラミティ星にある怪しい土地として前振りがあった場所。
 その正体はAD世紀以前のアズデビュート紀の超古代文明を引き継ぐ聖域。
 デザインズ7の解説ではアズデビュート紀はモイキュードとの戦いが決着して
 モナークの管理人が「モンソロンのアズデビュート数式生命帝」と呼ばれていた時代だ。

・「ヘ・リー聖域」でアズデビュート紀の遺産を引き継ぐ者たち。
 ・「カカラック・ガジー」…融合制御人形。GTMの頭脳と直結する制御機械。
 ・「アイアイン・ドライゼ」…GTMガーランド。デザインズ4で謎のガーランドと書かれていた。
 ・GTM「シャイレンドラ」…ドライゼ博士の試作的GTM。
 ・「アアーボ・ランタノイド」…ファティマ・ガーランド。アダマスの人造騎士の製作。

・「アズデビュート・オピロテック・メル・アザミド・XXVII」。
 古代のボルテッツ・パワー(オピロテック)を持つ魔女。
 ビューティーペールが太古の人形を復刻した人造人間。
 と「ヘ・リー聖域」の重要人物が紹介される流れで突如混ざってくる「メル・ズーム」。
 17巻でアマテラスはビューティー・ペールと禁忌の技術を危険視していたが
 「あの子どこいった?」とか言ってメル・ズームを見失っている。
 デザインズ7のミラージュ魔導団に名前があるので戻ってくるのかな。
 星団の騎士とボルテッツはAD世紀の炎の女皇帝ナインが産んだものという設定だが
 古代のボルテッツ「オピロテック」は別の技術体系から産まれたものだろうか?

・先手を取りたいヨーンの動かすGTMモルフォが一瞬止まる。
 これはヨーンが取りたい動きにモルフォとバシクが理解できず止まってしまったということか?
 デコースはフェイントかと思っているが肝心のヨーンが気付いていない。

・エストの「シンクロナイズド・フラッター」の説明を少年兵にするツバンツヒ。
 GTMの竜骨やツインスイングは動くときに自重を支えながら浮く。
 戦闘時のGTMは230トンから70トンくらいまで減る。
 この自重を軽くする状態を「セイル・ロコモーション」と呼ぶ。
 エストはダッカスの自重を自在にコントロールして
 ダッカスと相性のいい騎士をパートナーにすることで飛躍的に強さが得られる。

・ログナーの言葉を思い出して強い騎士を想い浮かべるヨーン。
 剣聖剣技を使ってみようとするがバシクに「負ケタラハラキリ」と呆れられる。
 なんだかんだヨーンとバシクは上手くやっている気がするが。
 バシクはGTMの開発・制御のために情緒や感情を抑制されているという設定で
 昔の感情のないロボットのイメージかカタコト語で喋っている。
 今では流暢に喋るロボットも珍しくもないのだがキャラ立てに役に立ってるからいいか。

・ヨーンの思い浮かべるケタ違いに強い騎士として
 アイシャとリリの姿が現れたが果たしてまだその先に誰かいるのか?

2025年2月12日(水)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2025年3月号)

・単行本18巻カバーイラスト公開。

・扉絵は「マウザー教授のGTM特別講義 装甲の歴史」。
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(本編)
「第6話 アクト6-1 トラフィックス~ターミナル 終着駅」

・ヨーンとデコースの決闘が始まる。
 ダッカスのビーム攻撃からの流し打ちを全てかわし前に出て次手を潰すヨーン。

・二人の戦いを見て各々の反応をする騎士たち。
 ヨーンの野良出身とは思えぬその立ち回りは騎士のお手本のような動き、
 デコースはそれ以上に踊っているような美しい動きで見惚れるとイゾルデはいう。
 バギィは両者の動きに驚きグレースはまるで師匠と弟子の戦いだと評す。

・デコースはヨーンの動きを見てエストに攻守のパワー制御を任せる。
 ヨーンとの初めての立ち合いを思い出し面白い付き合いだと笑う。

・ヨーンの今の気持ちはパルセットへの償いも陛下の勅命も忘れて
 ただ黒騎士に勝ちたいという想いだけ。

 続く。
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・単行本18巻カバーイラスト。公式のXアカウントでも見れる。
 先月号で匂わされてたように表紙のファティマは18巻で活躍予定の
 ダイ・グのパートナーでカイゼリン・スーツを着込んだ「チャンダナ」。

・「マウザー教授のGTM特別講義」の2回目。
 初回は19年12月号の連載扉でデザインズ7にも収録。
 今回は装甲の話だが半分は現実の戦車装甲の歴史解説になっているな。
 その上でジョーカー太陽星団のGTM装甲はヘリオス鋼のタネを結晶生成させて
 一発成形させるという未来的技術で造っていることがわかる。
 何気に地球の1945年に飛んでベルリン攻防戦に参加していたラキシスが解説してる。

・ついに始まったヨーンとデコースの決闘。
 序盤はまるで少年漫画王道の師弟対決のような戦い。

・見開きでヨーンのGTMモルフォのフライヤーが翼のように展開して放熱放電している。
 オージェ・バインダーに相当するモルフォの「バックライド・リジット・フライヤー」。
 初見は三対の翼のようなものかと思ったが一枚のフライヤーからスライドして長く伸びている。
 「君主の太陽蝶」と呼ばれアゲハ蝶の羽のイメージなのだろうがカラーで見てみたいな。
 こんな派手な装備に意味があるのかと思うが「はったりと威嚇」と説明されている。

・GTM戦ではビーム攻撃はバリアで弾きバリアがない関節部も
 出力を上げた状態では放射冷却の電磁波で中和されると
 セイレイが生徒役になり読者のために説明してくれている。
 ヨーンがビーム攻撃を剣で受けていれば瞬間デコースが懐に入っていたという。

・イゾルデがヨーンの戦いを見て野良とは思えぬ騎士のお手本のような動きだと言う。
 これは12巻でもブラフォードがヨーンについて同じ評価をしていた。
 自分のような無頼の型ではなく立派な騎士の基本ができていると。
 ヨーンは少年時代からバーシャ(エスト)によって超一流の騎士として鍛え上げられていた。

・GTMの予備のガットブロウが両者3振りずつ後方に用意されていると確認される。
 わざわざ言及したということはこの決闘はお互い剣を交換しつつ長期戦になりそう?

・エストはデコースから攻守の切り替えのパワー制御を任されて涙を溜めて喜ぶ。

 ここで少しデコースとエストの関係を振り返ってみる。
 デコースはファティマを嫌い性能的に劣ると言われるエトラムル型を好んで使っていた。
 10巻でエストのマスターになったのも「黒騎士」という「銘」のためであった。
 11巻の黒騎士としての初陣でデコースはエストの意見を脅して委縮させていたが
 14巻でミースにファティマの扱い方を怒られ機械のメンテナンスとして
 エストに宝石をプレゼントするなど感情的にならず接するようになった。
 15巻の「破烈の人形」戦ではエストの機転でバリアを張り助かったことでデコースの信用を得る。
 17巻ではミースにエストの制御プログラムについて質問攻めにしていたようだ。
 前回エストにはバーシャの記憶があることが判明してヨーンとの戦いを望んでいた。
 デコースは今回の喜ぶエストを見てただマスターの命令に従う人形ではなく
 自分が鍛え上げた騎士と全力で戦う(叩き潰す)ことに喜びを見出す
 同類の残酷性みたいなものを感じて嬉しそうだったのかな?と思った。

・ヨーンとデコースの戦いはログナーが見たところデコースのオモチャにはなっているとのこと。
 パワーはモルフォが上だがダッカスとエストは「シンクロナイズドフラッター」で能力が底上げされている。
 バクスチュアルのGTM戦闘モード「ザ・ブライド」も最強クラスだというがまだ未知数。
 バーシャから学んだ騎士の基本とデコースの影を追いかけて身に着けた剣技だけでは勝てそうにない。
 デコースを上回るもう一押しが欲しいものだが。

・来月のNTは表紙、巻頭特集。単行本18巻も発売されるので楽しみ。

2025年1月11日(土)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2025年2月号)

・NTの付録には「FSS特製クリアファイル」。
 イラストはファティマ・エストとGTMダッカス(デコース)とGTMアゲハ(ヨーン)。

・Xの公式アカウントでも告知をしているが今月の漫画は休載。
 連載は来月の3月号で再開するようだ。
 これから「ヨーンvsデコースの決闘」が始まるというところで休載は残念だが
 長年の読者としては2016年の14巻分の連載から
 単行本作業、デザインズ、デザイン展の準備などを同時進行しながら
 コロナ禍以外で休載していなかったことに驚いている。
 作者は今月で65歳になるというので健康に気を付けて連載を続けてほしい。

 単行本18巻の表紙絵が完成したようだ。
 18巻の内容的にチャンダナかパルスエットのどちらかの絵になるかなと想像したが
 今月のイラストを見るに表紙は「緋色の雫」のエピソードで活躍した「チャンダナ」かな。
 単行本18巻の発売日は3月10日に決定したとXで告知された。

・大阪で開催される「永野護デザイン展」の特集記事。
 追加展示される4点のイラストが掲載された。
 デザイン展で95年頃に企画された「劇場版ダンバイン」用に永野氏がデザインした
 オーラ・バトラー「グルビデンス」のアイデア稿(線画)が初公開されたが
 今回その後に描かれたカラーのイメージボードが初公開された。
 「グルビデンス」の線画を見た時はこっからMHファントムになるのか?と思ったが
 カラーイラストではさらに特徴的な2本の角が強調されてよりファントムに近くなっている。

・「炎の魔女(ファイア・ウィッチ)」という絵はサンライズ入社以前(82年)のもの。
 作者は「炎の魔女」という題材で何度も絵を描いているようだ。
 FSSでそのイメージは「リトラ」や「炎の女皇帝」などに引き継がれている。

・立体物ではボークスから「フルトリム・ブリンガー(フォクスライヒバイテ)」が公表された。
 14巻のベラ攻防戦でアイシャが搭乗したGTM。改めてヒロイックなデザインのロボだと思う。
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・Youtubeの「FF11 A.M.A.N.とLIVE!第7回」のゲストで永野護氏が生配信で登場した。
 ビデオゲーム遍歴から「FF11」との出会いなど1時間近く熱弁している。

・永野護とゲームと言えばRPGなら「ドラゴンクエスト」、「ファイナルファンタジー」、
 格闘ゲームなら「バーチャ・ファイター2」、「鉄拳」、
 オンラインゲームなら「DIABLO2」、「ファンタシースターオンライン」のイメージだったが
 「FF11」や「FF14」、「DQ10」もやっていたようだ。

・一番好きなFFは「FF10」と答えていたのが結構意外だった。
 (勝手に90年代のFFが好きそうとか思っていた。)

2024年12月11日(水)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2025年1月号)

・扉絵はウモス国のベルミ・クローゼとメラリア・ムックル・ダンチヒの絵と解説。
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(本編)
「第6話 アクト6-1 トラフィックス~ターミナル 終着駅」

・デコースとヨーンのGTMが対峙して決闘の時間が始まるまで待機している。

・ウモス国筆頭騎士メラリアはアマテラスの動きに邪悪さを感じる。
 もし黒騎士が負けたらバッハトマは総崩れとなり連合もなくなるだろう。

・星団法委員会の識別信号を持つGTMが衛星軌道上から決闘場に降下。
 クバルカン法国のローテ騎士団と「破烈の人形 マーク4 マッハ・シャルトマ」が登場。
 星団法に則り決闘立会人はクバルカン法国のイゾルデ・サヤステになったという。
 この決闘は公正さを期するためにGTMマーク4の目を通して各国の軍と騎士団に放映される。
 決闘の邪魔をするものはクバルカンの剣の裁きを受けることになる。

・イゾルデの「始めよ」の声と共にヨーンとデコースの決闘が始まる。

・デコースはエストに回線オープンにしてヨーンと会話を可能にさせる。
 煽るように挑発するデコースだがヨーンは陛下の期待に応え「黒騎士殿」と戦いたいという。

・エストは思う。ヨーンが黒騎士と私に挑んでくるこの時を待っていたと。

 続く。
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・ウモス国筆頭騎士メラリア・ムックル・ダンチヒ。
 初登場は「緋色の雫」のファティマ・リレーの時だったか。
 ウモス国ムックル総統の孫でオデットの元マスターのクローター・ダンチヒの妹の孫。
 ウモス国総統騎士のベルミからは「お嬢」と呼ばれている。

 パートナーは25番目のバランシェ・ファティマ「蘭丸(オーキッド)」。
 祖母のバジャルガ・ダンチヒのパートナーだったが彼女に託された。
 見た目は少女っぽいが半ズボンを履く少年型ファティマ。

・ウモス国総統騎士のベルミ・クローゼ。
 国益のために汚れ役を請け負っているというが
 やってることはドーマ連合と組んでミノグシアの戦いで生まれた難民を拉致して
 カーマントー星の採掘場に労働力として売ることなので悪役であることは変わりはない。
 そのため元青銅騎士団のレスターは追い出されオリバー・メルシュも反発している。

・メラリアはアマテラスの不可解な動きにおぞましき邪悪さを感じている。
 漫画の主人公と思えぬ評価のされ方だが後々アマテラスの星団大侵攻に
 繋がることが分かっているので彼女が優れた慧眼の持ち主だとわかる。
 まだ顔見せ程度だがウモス国とロッゾ帝国のあるカラミティ星キーヤ大陸の南、
 「聖域」で生産された最新型GTMで3100年頃から活躍するようだ。

・この決闘はヨーンが負けてもアマテラスやA.K.D.の評価が下がるだけで無くなることはないが
 デコースが敗れたら新興国のバッハトマは総崩れになり連合はなくなるだろう。
 ウモス国とロッゾ帝国はそろそろ頃合いだと感じておりメヨーヨ朝廷も裏切った。
 ガマッシャーン共和国のナオはフィルモア皇帝がサイレンの理想を受け継ぐと確信できたら
 フィルモアに協力してバッハトマ帝国を倒すと言っていた。

・GTM「破烈の人形 マーク4 マッハ・シャルトマ」。
 ベースは「破烈の人形 マーク3 ザ・ダルマス」とかなり近いが
 GTM形態で頭部の装甲と背面の翼部が大きなVの字になっていて
 腕部のフライヤーも曲面を描いた形になっている。装甲色は赤だろうか。
 突然のマーク4登場で驚いたが以前の連載扉頁のファティマ・バルタンの説明で
 「トラフィックス~ターミナル」に登場予定で彼女の駆る「マッハ・シャルトマ」は
 非常に重要な役目を負って飛来すると書いてあったので察するべきだったか。

・決闘立会人はクバルカン法国のイゾルデ・サヤステ。
 パートナーは工場製の銘無しのファティマ・バルタン。漫画では初登場。
 決闘立会人はミラージュの新人ハイクル・コリーナが仲介したみたいなので
 誰がなるのか色々想像してたがクバルカンのイゾルデとは予想外だった。
 彼がリキッド・オーシャンならフィルモア帝国のニオ・ハスラーと血縁があるが
 そこからフィルモア新皇帝の円卓の騎士の彼女に立会人になってもらったのか?

・イゾルデの騎士服がクバルカンのものではなくフィルモアの騎士服なことに驚く騎士たち。
 フィルモア新皇帝の円卓の騎士にサヤステ家が付いたと認識したようだ。

・ソープはGTMアグニムやマーク4が来て戦艦から降りて生の目で見たそうだ。
 14巻のベラ戦でもラキシスにGTMが見たいだけと言われてただけはある。

・決闘が始まりオープン回線で会話するデコースとヨーン。
 前回ログナーにヨーンの戦いにもっとも期待して師といえるのはデコースだと言われて
 色々と思うところがあったのかデコースの挑発にも「黒騎士殿」と応える。
 その応えにデコースも冷静になり「伝説の戦いにしようぜ」と決闘を始める。

・ヨーンが黒騎士と自分に戦いを挑むことに笑みを浮かべるエスト。
 モラードはバーシャ時の記憶はエストに戻った時に消去され
 エストはヨーンのことは何も覚えていないと言っていたが
 この顔を見るにやはりバーシャの意思か記憶が残っていると考えるべきか。
 バランシェはエストのシステムは突然変異だと言っており
 モラードも抜けてるとこがあるのでエストのことをどれだけちゃんと把握してるか怪しい。
 その笑みは10巻118頁でデコースに見せた怖い顔に近い。

・ついに決闘が始まるがヨーンの操縦するGTMモルフォがどう戦うのか注目したい。

2024年11月11日(月)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2024年12月号)

・今年、埼玉の東所沢と愛知の名古屋で開催された「永野護デザイン展」が
 来年に大阪、福岡でも巡回開催されることが決定した。
 サンライズで発掘された数点の新規の原画イラストが追加展示されるらしい。
 いままで遠くて行けなかったという人は是非観に行ってもらいたい。

・扉絵は大帝クラーケン・ベール・メヨーヨとファティマ・アンドロメーダの絵と解説。
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(本編)
「第6話 アクト6-1 トラフィックス~ターミナル 終着駅」

・メヨーヨ軍が枢軸連合を離脱してミノグシア軍に加わり
 アイシャたちミラージュと共に再進軍する。

・ツバンツヒに作らせた「旗ザオ・ガットブロウ」が役に立ったと自分で驚くソープ。
 アイシャのカリスマとワスチャの微笑みこそ初代ミコト様より受け継ぐ主の器だという。

   「FINAL CHAPTER~終章~決戦」

・フリゲート艦が決闘地点に近づきGTMに乗って準備をするヨーン。
 ヨーンを心配する桜子だがジークのことだけではなく
 ルミナスでヨーンの無事を祈ってる子のことも思い出してという。

・ログナーがヨーンに発破をかける。
 ヨーンに最も期待し師と呼べるのは黒騎士デコース。
 自分の戦いができればデコースを満足させエストに勝てるだろうと。

・決闘場。
 黙ってヨーンを待つデコース。
 GTMアゲハに乗って登場するヨーン。
 因縁の対決が始まる。

 続く。
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・単行本表紙作業のため連載のページは少なめ。
 18巻の原稿分はとっくにたまっているのに全然告知されないなと思っていたが
 やっと単行本制作の話が聞けて安心した。来年春ぐらいには発売されるだろうか。

・大帝クラーケンベール・メヨーヨ。ツァ・ベール1世。
 17巻で統一カステポー連合初代大統領になることが明かされた。
 前回のことやミラージュ騎士として在籍することもあるようなので
 アマテラスの星団侵攻にメヨーヨ朝廷が敵対するのか疑問だったが
 後継のツァ・ベール2世がアマテラスと戦うことになるようだ。

・ファティマ・アンドロメーダ。
 クラーケンベールのパートナーで19番目のバランシェ・ファティマ。
 39番目のアレクトーからしたらお姉さま。
 デザインズ6の時はアシリア・スーツで上品で清楚なイメージだったが
 今回は「アグニム」に合わせた深紅のスリット入りのロングスカートで刺激的なデザイン。

・MHアシュラ・テンプルは5巻で描かれたMH破烈の人形との戦いで
 試作型の奇襲に使う隠し腕が公になってしまい生産型では外されたが
 クライマー・パイドル天位騎士の使うアシュラ・テンプルは
 試作機と同じ防御用アームとして「ドラゴントゥース」が使用されていた。

・今回パイドル卿のGTM「紅(ベニ)ホウライ」の4ツ腕が展開される絵が描かれたが
 想像以上に「ドラゴントゥース」そのままで驚いた。
 ワスチャはこんな凶悪そうな紅ホウライに勝ったのか。そりゃ大帝も驚く。

・リブート7巻を読み直したらツバンツヒの解説で彼女の作った「旗竿ランス」を
 アイシャが使いそれが魔導大戦で最も有名な武器になると書かれていて
 今回の「旗ザオ・ガットブロウ」のことを予告してたんだなと感心した。

・やっぱりシトロン・メナーは13巻の「ネギうどん友好締結」のことをソープに報告していたか。

・天照王朝最強のコーダンテ家。
 アイシャのカリスマとワスチャの微笑みは初代ミコト様より受け継ぐものだという。
 初代ミコト様とは9巻で登場したレディオス・フォーカスライト、後の収光帝のこと。

・ヨーンの無事を震えて祈るワスチャがいることをわかってるのかと泣いて訴える桜子。
 ヨーンは「わかんない」と言っているが当然わかっているだろう。桜子に感謝する。

・ログナーはこの決闘でヨーンを最も期待してるのは黒騎士デコース・ワイズメルだという。
 トラフィックス4で背骨を絶たれたヨーンにデコースが罵倒してるシーンで
 多くの読者が「ヨーンの一番の理解者で影の師匠はデコースじゃね?」と思ったはず。
 それをそのままログナーが言ってくれるとは思わなかった。

・初代黒騎士ツーリー・パイドル。
 ログナーの語る黒騎士のイメージで出てきたが彼の姿が描かれたのはこれが初めてか?
 今月出ているメヨーヨ軍のクライマー・パイドル卿とは親戚という設定。

・その歴代黒騎士の技をヨーンに教えたのはファティマ・エスト(バーシャ)だ。
 ただし黒騎士の技だけではデコースには絶対に勝てない。
 いままで自分の人生で手合わせした強い騎士を思い出して
 「自分の戦い」が出来れば「エスト」に勝てると。

・ヨーンと桜子の青春っぷりにあてられ凄く感情的にヨーンに発破をかけるログナー。
 それを見て笑う桜子に頬を赤らめるログナー。なにをイチャイチャしてるんだ。

・「アゲハ(AUGE-HA)型GTMモルフォ・ザ・スルタン」。
 デコースが「ギンギラギンでヨーンに似合ってない」というほど
 派手なシャンパンシルバーの光沢でギラついているみたいだ。
 9月号の時は気付かなかったが頭部の前面のガード部分が無くなっている。

・12巻でアルルのMHエンゲージと戦ったネイパーのMMオージェに相当するが
 あの戦いは全星団に中継されていたので有名な謎のGTMだったはず。
 アルルやセイレイが見たらどんな反応をするか気になっていたが
 セイレイは前に見たことあるな~ぐらいの反応だった。
 アルルもすでにランドから聞いていたのだろうか?

・決闘場近くでコーラスの暴風三王女が揃っているが
 セイレイはアルルのことを「アルルお姉様」と呼ぶ関係になっている。
 14巻を読み返すとベラ戦でセイレイとマロリーが参戦してしまったことで
 コーラス王朝はミノグシア軍に協力することになりアルルを討伐する理由はなくなった。
 この時セイレイはすでに「アルルお姉様」と呼んでいるんだな。

・前回メヨーヨ軍の横槍が入ったので決闘まで結構長引くのか?と不安だったが
 今回一気にヨーンとデコースの決闘直前まで進んだのでテンションが上がってきた。

・まだミラージュ新メンバーのハイクル・コリーナが仲介したという
 決闘を仕切る「立会人」が出ていないが次回登場するかな?

2024年10月11日(金)

○「ファイブスター物語」感想(月刊ニュータイプ2024年11月号)

・「重戦機エルガイム」TV放送40周年Blu-ray BOXのパッケージアートとして
 永野氏が久しぶりに描き下ろしたエルガイムのイラストとインタビューが載っている。

・谷明氏が立体化した現在本編で活躍している「グリット・ブリンガー」を紹介。
 10月12日(土)には「ダッカス・ザ・ブラックナイト」のプラキットが発売。

・扉絵はミラージュ騎士のアイシャ・ルーマーとミシャル・ハ・ルンの絵と解説。
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(本編)
「第6話 アクト6-1 トラフィックス~ターミナル 終着駅」

・ミラージュ騎士団の前に現れたのはメヨーヨ朝廷アシュラ・テンプル騎士団。
 GTMホウライ1個大隊とメヨーヨ大帝のGTM「姫沁金剛 アグニム」。
 アイシャは大帝に戦闘中止要請を出すが大帝は聞き入れない。

・シトロン・メナーはアマテラスが作った対メヨーヨ兵器があることを思い出す。
 後方のセイラーから秘密の武器が射出。アイシャ騎の元に渡る。

・アイシャが武器を展開すると「ハスハ名物ねぎうどん」ののぼり旗がなびく。
 アイシャは呆れるが大帝は全軍を停止して休戦と講和の申し入れる。

  「SMILE of BREEZE MODERETE~そよ風王女~」

・GTMから降りたミラージュ騎士団とメヨーヨ朝廷騎士団が対面。
 大帝はアイシャの顔を見て自分が惚れた女性の素性を察する。
 メヨーヨ朝廷はクラーケンベールがいるかぎり天照王朝には剣は向けないと誓う。
 大帝は自分の剣を不戦の証として渡しアイシャのミラージュ・ガットブロウと交換する。

・大帝はミラージュと共にバッハトマと戦うと宣言。
 メヨーヨ朝廷はバッハトマ同盟軍を離脱。ミノグシア連合に加勢する。

 続く。
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・前回の謎のGTMの正体はアダマス・ダスニカの「フドー」と自分は予想していたが
 まさかのメヨーヨ朝廷クラーケンベール大帝のGTM「アグニム」だった。
 旧設定では11巻に登場したMH「フランベルジュ・テンプル」に相当する。
 色はミラージュのガットブロウと同じ血の色と言っているので濃い朱色だろうか。
 確かに言われると肩と腰のフィン状の放熱パーツがGTM「ホウライ」っぽいが
 放熱構造が異なる新世代GTMというのはどの辺りだろう?

・ミラージュのビヨンド・シーカーを予測して撃ち落とすのは只者ではないと思ったが
 大帝のパートナーでバランシェ・ファティマのアンドロメーダならそれくらいできるか。

・今回はヨーンの決闘が終わるまで枢軸軍とは睨み合いになると思っていたので
 いきなり攻撃するような無法国家はアダマス・ダスニカ辺りかなと予想したのだが
 そういえばメヨーヨ朝廷も結構無法な国家であった。

・アマテラスが対メヨーヨ用に作った秘密の武器は「ハスハ名物ねぎうどん」ののぼり旗。
 9月号でツバンツヒが3日徹夜したというのはこののぼり旗を作っていたのか。
 13巻でワスチャが大帝とジークに交わした「ネギうどん友好締結」のことを
 シトロン・メナーは陛下に報告しますと言っていた。
 ワスチャは絶対ダメと断っていたがアマテラスなら知っていてもおかしくない。
 と事情を知っていたとはいえ対メヨーヨ用にこんな物を作ってしまうアマテラスもおかしいが
 惚れた女性とケンカしない宣言したから国家として敵対しないと決断する大帝も大概だ。

・どうやら大帝は今回までワスチャの素性を知らなかったようだ。
 アイシャの顔からワスチャの面影を見て天照家王女と察したか。
 一緒にいたジークについてはエストから聞いた話で見当は付いていただろうが
 フィルモア王家の複雑な事情はさすがに知らないだろうし
 ジークがフィルモア新皇帝になったことで確信を得た感じかな。
 
・今のエピソードはヨーンの大事な話なのにワスチャが出てこないなと思っていたが
 タイトルを見るにもしかして彼女のメインエピソードでもあるのか?

・あっさりバッハトマを裏切ったメヨーヨ朝廷。
 ボスヤスフォートやペール、デコースなどは気にしなさそうだが
 それに付いてきたバッハトマの騎士たちには動揺が広がりそう。
 17巻で大帝が共同訓練を提案していた同盟軍のコーネラ帝国はどう反応するだろうか。

・初期設定ではMHアシュラ・テンプルはA.K.D.のボオス侵攻に
 L.E.D.ミラージュが相手をしなければ倒せなかったと書いてあった。
 最新設定では大帝は一時的にミラージュ騎士として在籍するみたいで
 今回のことでメヨーヨ朝廷がA.K.D.と敵対するのかも怪しくなってきたな。

・アイシャとしては5巻でトラブルがあったとはいえメヨーヨ朝廷の
 MHアシュラ・テンプルに負けた因縁があるので戦う気満々であったが
 まさか自分の妹がA.K.D.とメヨーヨの友好締結をしていたとは夢にも思わないだろう。
 アイシャはA.K.D.代表として自分のミラージュ・ガットブロウを大帝の剣と交換したが
 もしかしてこの件でアマテラスはクラーケンベールを以前のミラージュ騎士表に書かれてた
 「唯一例外でミラージュ・ガットブロウを持つ」ミラージュ騎士扱いしてくるのか?

・目が細いことが売りなメナーが今回目を見開いて驚いていたのが印象的。
 「ネギうどん友好締結」は見ていたはずなのにこういう展開になるとは予想してなかったか。

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